専攻長メッセージ

法学専攻を目指す皆様へ―法的知性で困難を乗り切り、自由を取り戻す―

法学専攻長 王子田 誠法学専攻長
王子田 誠

私たちは今、コロナ禍によって大変な苦境に立たされております。また、AI(人工知能)の開発と相まって近年の情報社会の発展には目覚ましい勢いがあります。利便性だけでなく、個人情報漏えいなど危険な側面も指摘されてきた通りです。グローバル化のなかで情報のみならず人、モノ、カネすべてが国境などものともせずに越境します。他面で、ローカルな視点の必要性が一層強く意識されています。東京など大都市圏への集中、逆に少子高齢化と相まって地方の過疎化は第二次世界大戦後日本の屈指の問題であり続けてきただけに、一層、そうです。

さらに我々に突きつけられている課題として男女平等・ジェンダー・性的少数者、外国人との関係など多様なカテゴリーにわたる「共生社会」の実現が挙げられます。障害のある・なしに関係なく誰もが潜在能力を発展することのできる社会というのもそうです。地球温暖化に待ったをかけるために、国際協力の在り方が今こそ問われています。企業活動においては「持続可能な発展目標」SDGsが語られ、働く場面では「ディースント・ワーク」(尊厳に値する働き方)が語られていますが、道はまだまだ半ばです。企業や労働に関係する諸法は社会の発展とともにめまぐるしく改正されるので注意深く動向を見守る必要があります。各種災害やテロなど様々の危機への対応能力の整備と向上も喫緊の課題です。少しでも「まっとうな社会」を構築するために、法的思考(リーガルマインド)の果たす役割はこれまで以上に大きいのです。

本学大学院総合政策研究科法学専攻は、様々な社会事象を多角的に検討し柔軟に解決の糸口を探ることで社会に貢献しようとする人を求めています。そのため法学のみならず政治学や行政・政策分野の科目も設置しております。憲法・民法・刑法など基本分野はもちろん、商法・企業法などビジネスに直結する法分野についても充実に努めてきました。また、アジアを主とする地域圏研究(エリアスタディーズ)によって視野を広め自治行政や国際的な職種に踏み出す基盤の取得が期待されます。

本専攻を修了した学生は「修士(法学)」の学位を取得し、リーガルマインドと専門的な法的知識を持つものとして自治行政・国の諸機関、民間企業および諸団体において存分に活躍されることと期待いたします。



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