総合政策研究科
メディア情報学専攻長
村越一哲
知識化が進展する今日では、社会でさまざまな種類の情報(含知識)が生み出されています。たとえば、CG技術を駆使したゲームやアニメなどの映像制作は今日とても盛んです。これらは、小説などの書籍とともに人を楽しませるための情報と言えるでしょう。情報には人を楽しませるもの以外に、仕事のなかで使われ、役立てられる情報もあります。民間企業や政府などの組織体の活動とともに発生する文書や記録などです。社会のなかで生み出されるさまざまな種類の情報は、ニーズに応じてデザインされ、必要な人々に提供されます。楽しんだり活用されたりした情報はモノとは違い消費されて無くなりません。活用されたのちアーカイブされ、次の出番を待ちます。情報は創造され、デザインされ、活用されて、さらなる創造のためにアーカイブされるのです。このような過程をへて情報は社会のなかに蓄積されてゆきます。総合政策研究科メディア情報学専攻では、科目が「情報学分野」と「情報資源分野」とに分類されており、それらを効率的に組み合わせて履修することによって、情報の諸過程を総合的に学ぶことができます。同時に、創造過程、デザイン過程、アーカイブ過程など個々の過程に関する専門的な知識・技術を習得することができます。
ところで情報は、記号とその意味からなるコンテンツと、記号のうつわであるメディアから構成されています。これらのうち、メディアの変遷を考えてみましょう。以前、音楽を記録するのに主流であったレコードやカセットテープは、光・磁気ディスクに置き換えられ、メディアはアナログからデジタルに移行しました。ただし、コンテンツに応じて特定のメディアが必要であることに変わりはありませんでした。ところが、インターネットが普及するようになると、情報は、特定のメディアが必要という、これまでの制約から解き放たれ、自由に流通するようになりました。今日、このような性格を持つようになった情報を扱うためには、ネットワークの知識や技術は欠かせません。本専攻では、情報の諸過程とともに、情報の活用を支えるネットワークに関する専門的な知識や技術をも習得することができます。
このような特色を持つメディア情報学専攻は、学部新卒者とともに、社会人ならびに留学生を歓迎します。企業や官公庁に勤めている社会人には長期履修制度を設け、留学生には日本語論文作成のための支援や生活面でのアドバイス制度も用意するなど、十分な就学支援体制を整えています。
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