研究科長メッセージ

現代社会と大学院の役割

総合政策研究科長 熊田 俊郎総合政策研究科長
熊田 俊郎

総合政策研究科は、「法学、経済・経営学及びメディア情報学に関する専門知識・能力を有する職業人並びに地域的課題を総合的視点から実際的・実践的に解決し得る人材の養成」を教育目的とする、大学院研究科です。従来からあった研究科を統合・再編し、法学、経済経営学、メディア情報学の3専攻からなる修士課程の研究科として2014年に発足しました。

社会は複雑化し高度化したと言われます。20世紀の最後の四半世紀頃から、先進国で顕著になる動きがあります。社会学者が脱工業社会や情報社会と呼ぶ、産業構造の転換とそれに伴う社会の大変動です。経済学者、経営学者も呼び方は違いますが、同様の指摘をしています。製造業が主体の工業社会から情報・サービスなどの産業が台頭する社会を指しています。この間急速に発達した情報技術(IT)とあいまってわれわれの社会を大きく変えました。これに加え、グローバル化、人口学的変化が起こりました。少子高齢化や人口減少、外国人労働に依存する社会といった問題が含まれます。もちろんわれわれは、このような大変化の最前線でのみ、働き、生活しているわけではありません。しかし専門的知識を有する職業人、地域の中核的人材は、このような社会特有の問題に対処してゆかなくてはなりません。たとえば金融工学の発達による新商品、デジタル技術の発達により開発される新しいコンテンツ、そうした事象を想定していない法的枠組みでどう対処するか、あるいは立法措置をどうするか、そのような問題はこの現代社会特有の課題と言えます。大学院における教育研究の中心はそれぞれの専攻の深化にあります。同時に学問領域にまたがるテーマにも柔軟に対応してまいりたいと考えています。長い伝統を持つ法学や経済・経営学と新しいメディアに強いメディア情報学の協働が求められています。

ここで本研究科の活動を一つ紹介しておきます。大学の地元である、飯能市、入間市、日高市の3市の職員の方を対象に研修プログラムを実施しております。3市から入職5,6年目の方を中心に派遣していただき、3つの専攻の十数名の教員が交代でそれぞれの専門領域から埼玉県西部地区の課題に取り組むというテーマで研修に当たっています。研修を行う教員側も、行政の現場で経験を積まれた市職員の方から大いに刺激を受けています。

大学の社会的役割は知の継承と創造である、とは常々言われることです。今日の複雑に変化する社会に関する知は膨大なものとなります。本学でも学部教育において、基本的な知識や思考力・判断力を身につける教育を行っております。本研究科ではそうした学部教育の基礎の上に、より高度な教育を身につけ、専門性と同時に総合性を持った職業人を養成してまいります。



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