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学部・研究科レポート

2021.10.18

法学部の授業紹介'21(7)民法(相続)―草地未紀教授

「法学部の授業紹介'21」として、法学部の教員が自ら担当する講義やゼミを紹介します。第7回目は草地未紀教授による「民法(相続)」の紹介です。ただし、今年度は対面授業とオンライン授業を交えておこないますので、多少は内容や方法が変わる場合があります。


授業紹介・民法(相続)

悲しいけれど、避けては通れません

法学部教授 草地未紀

今年度の最初の「民法(相続)」の授業で、「どうしてこの授業を受けようと思ったか?」というアンケートを取りました。
多くの受講者の答えが、「必ず経験することだから」とか「将来のために学んでおきたいから」とかいう答えでした。

民法は、難しいと思われがちな法律ですが、難しいながらも、わたしたちの生活に一番密着した法律であるともいえます。
「オギャァ」と生まれたその日から、亡くなるその日まで、民法に関わらないで生活できる日は、1日もありません(もちろん生活の中でイチイチ意識はしないのですが)。

「亡くなるまで」といいましたが、実際は亡くなった後も、残された人々が、亡くなった人(被相続人)の財産をめぐって、大モメにモメることは、よくあります。決して、小説やドラマ・映画の中だけの話ではありません。
「うちにはそもそも分けるお金がないからモメないよ」という人が多いですが、実際のところは、世の中そんなに単純ではありません。
お金が「ないから」モメるんです。お金持ちは、モメるかもしれないことを想定しやすいです。
そのため、生前に「遺言(一般には「ゆいごん」といいますが、法律では「いごん」といいます)」を明確に残して、なるべく自分の死後に相続人がモメないように準備する人が多いからです。

結局のところ、一握りのお金持ちを想定するのではなく、「そんなにはお金のない」一般平均的なわたしたち一般市民こそが、いつか来るべき「相続」問題に備えておかなければならないのです。
だからこそ、学生の多くが、「学んでおいて損はない!」と思うのでしょう。

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相続はどんなときにモメるのか、そもそも相続人って誰なのか、遺言ってどんな力があるものなのか......。知っておけば、他の相続人をリードして、「モメない」相続をすることができるかもしれません。

人は亡くなる時に、相続人たちがモメることを決して望んではいません。みんな仲良く暮らしてほしい、そのために、幾ばくかのお金を残すのです。故人の遺志を踏みにじらないようにするため、法学部に入ったら、相続を学ぶことをオススメします。

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