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学部・研究科レポート

2021.06.03

法学部の授業紹介'21(2)プレゼミナールIII・IV―福田二郎教授

「法学部の授業紹介'21」として、法学部の教員が自ら担当する講義やゼミを紹介します。第2回目は福田二郎教授による「プレゼミナールIII・IV」の紹介です。ただし、今年度は対面授業とオンライン授業を交えておこないますので、多少は内容や方法が変わる場合があります。


プレゼミナールIII・IV

法学部教授 福田二郎

私のゼミでは、様々な西洋の哲学者が思索した諸問題を考察します。

どんな問題を扱っているか、例を出してみましょう。

1.「進撃の巨人」のように、突然人間が巨大生物に次々と食べられたら、あなたは「やめてくれ!」と言いますよね。しかし「お前だって他の生物を食べているだろう」と言われたら、なんて答えますか?人間が他の動物を食べる正当な理由を述べられますか?「弱肉強食は自然の習い」と答えたら、人間を食べる巨人を認めることになってしまいますよ。

2.暴走したトロッコが、このままでは5人の作業員をひき殺してしまいます。あなたが線路のポイントを切りかえれば、5人は助かりますが、別の線路にいる1人が死にます。あなたはポイントを切りかえますか?そりゃあ犠牲者は少ないほうがいいですが、あなたの行動で、ほうっておけば死ななくてすんだはずの1人が死ぬんですよ?

ゼミではグループ討論、個人の発表などを行い、様々な意見が出てきます。その際に、ひとりひとりが自分の考えたことを主張するとき、必ずその根拠を示します。「私はこう思う。なぜならば~」というふうにです。人の意見に対して賛成するときも反対するときも、同じように「その理由は~」という根拠を示し、論証します。相手を論破することが目的ではありません。また無難に同意する必要もないのです。自分と違う意見を学び、考えの幅を広げ、お互いの理解を深め合う論理的思考の訓練をすること(そして楽しむこと)が、このゼミの目的です。

法学部の授業紹介'21(2)プレゼミナールIII・IV―福田二郎教授

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