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学部・研究科レポート
2018.04.20
教員書籍の紹介 Vol.16「北条氏康の妻 瑞渓院」
2016年NHK大河ドラマ「真田丸」の時代考証を務めていた黒田基樹教授が、『北条氏康の妻 瑞渓院』(平凡社)を出版しました。
この本では、戦国時代に関東の覇者となった、戦国大名・小田原北条家の3代目当主・北条氏康の正妻・瑞渓院を主人公にするかたちをとって、北条家の最盛期から滅亡までの北条家の動向を、家族に焦点をあててたどっています。
瑞渓院は、戦国大名のなかでも名家であった駿河今川氏親の娘で、氏康に嫁ぎました。氏康との間には、4代目当主となる氏政のほか、最初の嫡子だった氏親(祖父と同じ名前)、後に八王子領を支配する氏照、北条の家名を江戸時代に継承する氏規、実家今川家に嫁いだ娘の早川殿(瑞渓院の弟義元の嫡子)などがいました。
戦国大名家の動向は、家族の存在とその成長の度合いに大きく規定されていましたが、本書ではその様相を具体的に取り上げています。戦国大名にとっての政略結婚の意味と性格をうかがうことができると思います。(平凡社1700円税別)