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学部・研究科レポート

2020.05.29

法学部の授業紹介'20(4)歴史学Ⅱ― 海老澤 豊教授

 「法学部の授業紹介'20」として、法学部の教員が自ら担当する講義やゼミを紹介します。4回目は「歴史学Ⅱ」の紹介です。ただし、今年度は春学期にオンライン授業をおこないますので、多少は内容や方法が変わる場合があります。昨年度までの内容をもとに紹介します。


18世紀のロンドンをちらりとのぞいてみよう

 「歴史学Ⅱ」は法学部の科目ではなく、全学部の学生を対象にした教養科目のひとつで、近世イギリスの文化史をテーマにしています。ここで紹介するのは、18世紀イギリスの詩人ジョン・ゲイが書いた『トリヴィア、すなわちロンドン街路歩行術』という詩です。

 大都市ロンドンには、囲い込みによって農村を追われた人々が、職を求めて集まってきました。この『トリヴィア』という詩は、地方から出て来たばかりのお針子や徒弟に、ロンドンの魅力や危険を面白おかしく説いて聞かせるという体裁を取っています。

 町では魚や牛乳を売り歩く行商人が声を張り上げ、インチキ薬を処方するエセ医者が広告を配り、煙突掃除人や塵収集人が通行人に煤や埃をつけていきます。路上ライブで歌を披露する女性もいますが、ぼうっと聞いていると、スリに財布をすられてしまいます。

 金持ちは馬車や椅子駕籠(かご)に乗りますが、貧乏人は歩くより仕方ありません。時代劇などでお馴染みの日本の駕籠は、一本の棒を前後の二人が肩に担いで移動しますね。ところが西洋の椅子駕籠には棒が二本あり、前後の二人が手を下げたまま駕籠を支えて客を運んでいたのです。もちろん中には椅子があって座れるようになっています。日本の駕籠と西洋の椅子駕籠、楽に乗れるのはどちら?

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