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心理専門職公務員について-心理学部長に聞く-(第3回)

2017/09/16その他

 何回かに分けて、公務員の心理専門職のことについて、人事院任用局(現在の人材局)試験専門官や人事院試験専門委員などを歴任し、公務員の心理専門職のことに詳しい川邉心理学部長(2018年度より心理学研究科長)にインタビューしました。

20170905sinri_01.jpgしゅんた:最初の回に、公立の機関や施設では案外多くの心理職が活躍していると伺いましたが、具体的にはどういう機関や施設になりますか?

川邉:国家公務員総合職で毎年採用予定があるのは、法務省(矯正局、保護局)、公安調査庁、厚生労働省です。このうち、厚生労働省に関しては旧労働省系列の部局になります。何年かに1~2人ということであれば、警察庁(科学警察研究所)、農林水産省、人事院があります。

しゅんた:科学警察研究所はテレビドラマで知っていますが、そのほかは良く分かりません。

川邉:科学警察研究所に関しても、知っているようで案外知らないはずですよ。科学警察研究所は個別の事件の捜査をしているわけではなく、捜査の仕方の研究、適正な取調べや証言聴取の研究、ポリグラフ(いわゆる嘘発見器)の研究、防犯の研究などの犯罪捜査や犯罪予防に関する基礎的な研究をしているところです。統計と英語ができないと採用してもらえないと思っていいです。
厚生労働省は一般職の公務員と同じような職種に就く場合と研究職に就く場合があり、農林水産省の場合は完全に研究職です。また、人事院採用は、人事院でやっている各種採用試験の結果の分析や人物試験(面接試験)の結果の分析要員だと思ってください。これら関しても必要なのは統計の知識と技術です。

しゅんた:僕は研究というよりも、実際に人と会ってその人のことを理解したり、援助したりする方に興味があるのですが、そういった方面の職場にはどのようなものがありますか?

川邉:法務省の矯正局は犯罪者や非行少年に直接会って、パーソナリティアセスメントをしたり、カウンセリングしたりする職種の心理技官を採用します。保護局は犯罪者や非行少年の立ち直り支援や犯罪予防活動をする保護観察官を採用します。また、家庭裁判所の調査官の仕事や児童相談所の心理判定員の仕事もしゅんた君の興味に合っていると思います。

しゅんた:でも難しそうですね。僕でも合格できますか?

川邉:もちろん勉強すれば合格できます。とはいえ、正直に言って国家公務員総合職や家庭裁判所調査官は相当しっかり勉強しないと難しいですね。

しゅんた:じゃあ、法務省専門職員採用試験や都の試験は可能性があるということですか?

川邉:国家公務員総合職や家庭裁判所調査官に比べればかなり可能性が高いです。駿河台大学の心理学部からはまだ数年分の卒業生しかいませんが、大学院卒も含めて、私が知っているだけで7人の合格者が出ています。

しゅんた:ちょっとやる気が出てきますね。どういう勉強をすればいいですか?

川邉:前回にも言いましたが、教科書をしっかり読んで理解することが大事です。あと問題集をすることと、辞書を調べる習慣を身につけることも大事だと思います。

しゅんた:勉強のコツはありますか?

川邉:コツがあったらこちらが教えてもらいたいくらいです。しかし、あえて言えば、一つのことを勉強したらそれに関連することも一緒に勉強することが効率が良いといえると思います。選択式の問題では、似ているような理論や現象をいくつか並べてどれが正しいですか?と尋ねる形式が多いからです。

しゅんた:学部長は人事院試験専門委員として試験問題を作っていたのですよね。だったら、試験の具体的なことは聞いたらまずいですか?

川邉:私が6年間試験専門委員をしていたことは官報で公示されていますし、既に終わってしまった試験の問題と解答は公表されていますから、制度や手続きのことと過去問題のことであれば聞いてもらっても全然かまいません。でも、言えないことがあるのは確かです。

しゅんた:合格点とかは教えてもらえないのですか?

川邉:それは公表されていないと思いますので、教えられません。ただ、受験予備校のHPや受験参考書にはその種の情報も書いてあります。ある程度の参考にはなると思います。

しゅんた:ありがとうございます。



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