お知らせ

社会で活躍する卒業生(その9)~映画プロデューサー 岡本英之さん~

2020/11/14その他

 経済経営学部では卒業して社会で活躍している卒業生の近況をシリーズでとりあげ、メッセージを掲載しています。
 経済学部/経済経営学部卒業生の活躍を応援していただきますようお願いいたします。
 
 第9回目は株式会社Sunbornにお勤めで映画プロデューサーとして活躍なさっている岡本英之さんからのメッセージです。インタビュー形式でうかがいました。


どのようなお仕事をなさっていますか?

 プロデューサーとして、映画・映像作品の企画・制作を中心とした仕事をしています。書籍などの出版物やオンラインメディアのプロデュース、更にはイベントを通じた地域プロデュースまで、「プロデュース」できるものは何でもプロデュースするというスタンスです。そもそもの話、「プロデューサーってどんな仕事なの?」とご質問いただく機会が多いので、この説明では十分にご理解いただけないかも知れませんが(笑)。詳細にご説明するには長くなってしまいますし、一口にプロデューサーと申しましても様々ではあるのですが、私の場合はクリエイターあるいはクライアントの思い描くプロジェクトを、前者であれば予算の確保といった経済的な意味においてもそうですし、実現に導いていくことが役割です。

志した理由は?

 実は「志した」ということは一度もないのです。在学中の出会いや経験が大きく関わってきますから、その辺りは後ほど詳しくお話したいと思いますが、少なくとも今の職業を目指したということはありません。偶然が私をここまで運んできたというのが率直なところです。

仕事でやりがいを感じるのはどのようなときですか?

 私が関わるプロジェクトというのは、そのひとつひとつにかかる時間が大変に長い場合が多く、現在劇場版が公開中の黒沢清監督『スパイの妻』(2020)も、企画してから完成までに3年という時間を要しているのですが、やはりその分共同プロデューサーたち仲間や関わってくださる方の数も多いですし、そういった方々と喜びを分かち合える瞬間、最たるところとしては、ご覧いただけた方からの「面白かった」という言葉に触れたときでしょうか。

大学時代の思い出は? どんな学生でしたか?

 自分でいうのもなんですが、私は比較的まじめな学生で(笑)、いわゆる単位がギリギリということも全くありませんでしたし、大学にはきちんと通っていました。けれど、先生方にとってはあまり良い学生ではなかったように思います。「期待していたのに...」とがっかりなさった声をかけられたこともあり、その瞬間のことはよく覚えています。当時の私には、学びたいという気持ちを持ちながらも、一方でより情熱を傾ける対象が生まれていました。それは音楽です。しかし、それも学内での素晴らしい友人たちとの出会いがそのようにさせたことなのです。18歳当時に組んでいたバンドのドラマーは、お互い40歳を過ぎた今でも私のバンドのドラマーです。音楽の豊かさ、ファッションも含めた多様なカルチャーの存在を教えてくれたサークルの先輩方とは現在でも付き合いがありますし、ひとりは同じ会社に属してさえいます。私は今でも音楽活動を続けていますが、巡り巡って「映画プロデューサー」という肩書きを付けるに至ったのは、在学中に後輩が誘ってくれたバーベキューパーティーで学外の友人と出会い、自主映画の制作に関わったことがきっかけです。映画監督となった彼とは以来20年近くの時間をともにしていますが、その間私は故郷の岡山で家業の不動産の仕事に従事していたこともありましたし、直接的に今の職業を目指したということはまるでないにも関わらず今日に至っています。強いて言えばですが、私は自身がアーティストとしての活動をしながらも、高校生時分から、どこか才能ある友人たちの作品が世界に伝わっていくためのサポートをしたいという思いは常に持っていました。

これから社会人になる在学生に向けてメッセージをお願いします

 プロデューサーという職業を志したことはないとお話させていただきましたが、きっと皆さまが想像する以上に世界というのは多様に広がっていて、巡り巡ってどこに辿り着くか今は予測もできないことと思います。私の場合、今日に至るその原点は駿河台大学での学生生活の中にあったと今にして思うものの、当時は、貴重な現在を生きている実感などそれほど持ってはおらず、卒業後は、流されるように生きるが故の悩みというものを抱え過ごしてさえきました。けれど、繰り返しにはなりますが、世界というのは驚くほど多様に広がっています。それだけは確かなことで、そのことは常に助けとなります。私に世界の広さ、その多様さを教えてくれたのは、目の前のリアルというよりは、それらを切り取ることのできる芸術たち、とりわけ「映画」という存在でした。様々な生き方がある中で、皆さまのあらゆる意味での可能性は私たちの言葉の中に集約されるような小さなものではありません。同窓のひとりとして、皆さまの健康と、未来が幸多からんことを心よりお祈り申し上げます。


岡本英之(おかもと・ひでゆき)
 1979年生まれ。岡山県出身。岡山県立玉野高等学校をへて、2001年経済学部経営情報学科卒業。Sunborn Inc./Incline LLP所属。プロデューサーとして映画制作から出版、メディア運営まで幅広く手掛ける。主な映画作品に濱口竜介監督『不気味なものの肌に触れる』(2013)『ハッピーアワー』(2015)、黒沢清監督『スパイの妻』(2020)など。複合フェスティバル「瀬戸内JAM」を企画・運営するなど、地域プロデュースにも取り組んでいる。

20201114keizaikeiei01.jpg映画プロデューサーとして活躍中の岡本さん

20201114keizaikeiei02.jpg岡本さんの最新のプロデュース作品
(公式サイトhttps://wos.bitters.co.jp/より)


経済経営学部入試情報
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