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学部・研究科レポート
オープンキャンパス模擬授業担当教員からのメッセージ その1(8月22・23日実施)
8月22日(土)・23日(日)はオープンキャンパスでした。7月にひきつづき、新型コロナウィルス感染予防対策を行いながら、飯能キャンパスで完全事前予約制で入試対策講座、模擬授業、個別相談が実施されました。また、WEB個別相談も行われました。多くの方にご参加いただき、御礼申し上げます。
今回は経済経営学部の模擬授業「企業競争はゲームだ?!~駆け引きと協力の経済学~」を担当した大松寛准教授からのメッセージを掲載します。
大松寛准教授からのメッセージ
今回の模擬講義では、日常生活のなかで起こりうる協力と駆け引きについて経済学がどう考えているかを紹介してきました。みなさんはどう思われたでしょうか?「駆け引き」という言葉に抵抗を感じる人もいたのではないでしょうか?そんなに自分のことだけを考えていいのか?と。それは大事なものの見方です。
例えば、経済学を勉強する目的にお金儲けをあげる人がいます。それも悪くはないですが、それだけだと寂しいことだと思います。そして実際、経済学はそのためのものではありません。あくまでその社会にとって、いい結果を実現するにはどうしたらいいか、ということを考えるのが経済学の本当の目的だからです。
社会科学でのものの考え方には、社会が「どのような仕組みで動くか」について考えるという実証的な観点と、社会が「どうあるべきか」について考えるという規範的な観点の2つがあります。経済学の道具である「ゲーム理論」についてもこれはあてはまります。
講義の例で見ていただいたように、「ゲーム理論」もその2人にとって、あるいはその社会にとって、本当はこういう結果になれば一番いいのにそうならない原因を考えようという見方をします。社会にとって一番いい結果になるためには、何が邪魔をしていて、何が必要なのかを考えることが大切です。
最近の経済学では、経済に関係する問題でさえあれば、必ずしも需要と供給の問題でなくても考えることができます。その問題をひとつのゲームとして考えて、いま目の前にある問題の状態をゲームの結果によるものだと考えるのがポイントです。あとは、背景にある状況が変わるとその問題がどんな影響を受けてしまうか、について考えればいいのです。
今日の講義で少しでもゲームの理論に、そして経済学に興味をもっていただけたらと思います。
興味を持った人に(参考文献)
・梶井厚志『戦略的思考の技術』(中公新書)
・松井彰彦『高校生からのゲーム理論』(ちくまプリマー新書)
・渡辺隆裕『ビジュアル ゲーム理論』(日経文庫)
模擬授業をおこなう大松寛准教授(2020.8.23撮影)
(左)タブレットを使ってのWEB個別相談(2020.8.22撮影)
(右)新型コロナウィルス感染予防対策を行いながらの対面の個別相談(2020.8.23撮影)
次回のオープンキャンパスは9月26日(土)の予定です。経済経営学部の模擬授業は、「消費税を学ぼう~消費税って何パーセント?~」を予定しています。新型コロナウイルス感染症の影響等により、内容を変更する場合があります。オープンキャンパスの最新情報は、本学受験生応援サイトにてご確認ください。
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