村澤彰特任教授(「横浜赤レンガ倉庫」創業社長)担当の「観光ビジネスケーススタディⅠ」の講義を参観しました。
駿河台大学では、毎年、春学期・秋学期にすべての教員がお互いの講義を見せ合う機会を設けています。今回は、先端的授業としてお勧めがあった「観光ビジネスケーススタディⅠ」の内容をご紹介します。
先ずは、宿題としてだされた「受講者自身のSWOT分析」の結果について、全体の傾向の説明がありました。「SWOT分析」は、企業の強み・弱みを考えて、戦略を決める手段ですが、企業ではなく、自分自身の「強みや弱み」を分析することで、就職活動で必要な「自己分析」に応用できます。
就職対策に活かせる具体例として、「弱み」を知った上で、それを無くしていくヒントが示されました。「自己主張ができない」ならば、講義を活用して、発言の機会を増やせば良いとのことです。練習を重ねれば、自信をつけることができるからです。
今回のテーマは、「ブランド」です。ブランドの構築と維持について、「横浜赤レンガ」社長時代の例を使った説明が行われました。
「横浜赤レンガ倉庫」のテナント(出店社)から「横浜赤レンガビール」を販売してよろしいかどうかの照会があったときのことです。ブランドの価値を保つには、製品のコンセプトが合っていること、それに加えて、ブランドにふさわしい、味と品質であることです。その時は、社長自ら、製品の委託製造先まで出向き、味と品質を確かめました。
ブランド浸透には、社長が率先してメディアに出ることが効果的です。村澤社長が取り上げられた日本経済新聞の記事をスクリーンに映して、解説していました。広報と広告との違いを理解できる、分かりやすい例でもありました。
最後に、ブランドデザイナーの仕事をビデオで放映し、新人採用の基準として「気が利くこと」とその理由を、仕事との関連付けで解説して、この日の講義が終わりました。
村澤先生の講義スタイルの特徴は、次のように整理できます。
経営者としての実体験に裏付けられていますので、受講者にとって、「将来の仕事」と「今、学んでいること」との関係を具体的にイメージできる講義でした。
双方向的な講義方法も含めて、私自身の講義スタイルに応用できるシーンが幾つもあり、貴重な機会であったと感謝しています。
経済経営学部 教授 小澤伸光
講義風景:「観光ビジネスケーススタディⅠ」村澤彰特任教授(2019.6.17撮影)
7月20日(土)・8月3日(土)・4日(日)のオープンキャンパスでは、通常の模擬授業に加えて、実務経験豊富な教員による「観光&国際ビジネス」コースの「講義のさわり」をご紹介し、皆様からのご質問にお答えする時間を設けます。こちらへもぜひお越しください。
1)村澤特任教授による講義紹介と質疑応答・個別相談
7月20日(土)11時40分から30分程度の講義紹介と、質疑応答。
13時30分から1時間程度、学部相談室で個別相談対応。
講義タイトル:創業社長が語る、「横浜赤レンガ倉庫」年間500万人集客の秘密
2)三垣特任教授による講義紹介と質疑応答・個別相談
8月3日(土)14時20分から30分程度の講義紹介と、質疑応答。
その後、16時まで、学部相談室で個別相談対応。
8月4日(日)11時40分から30分程度の講義紹介と、質疑応答。
13時30分から1時間程度、学部相談室で個別相談対応。
講義タイトル:ホテルの仕事は面白い―宿泊、婚礼、宴会、マーケティング、開発の実際
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