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学部・研究科レポート
宮下ゼミで民事模擬裁判を実施しました(2)
法学部助教 宮下摩維子
7月7日(木)、東京弁護士会から6名の弁護士の先生方に御来校いただき、民事の模擬裁判プログラムを実施していただきました。
当日参加した学生の感想を、一部ご紹介いたします。
法学部法律学科3年 三浦 隆聖
(東京都立拝島高等学校 卒業)
模擬裁判に先立ち、前の週のゼミで資料を読み、今回の模擬裁判がどのような内容かを把握しました。事前にある程度の理解をしておけたことで当日の模擬裁判は頭に入って来やすかったです。
当日は、想像していたよりも速いスピードで主尋問が進むため、初めは若干戸惑った部分もありました。裁判での議論の速さについていき、考えをまとめなければならないのは難しかったですが、将来このような事件に遭遇することもあるかもしれないので、とても勉強になりました。また、補充尋問では、資料を読むだけでは読み取れない事実が数多く出てきて、事案の概要や事実認定を当事者の発言の一部分や資料だけで判断はすることは改めて難しいことだと実感し、口頭弁論の重要性を実感しました。
実際に参加してみないと分からないことが数多くあり、想像だけでは裁判の進み方や雰囲気などの感覚が分からないことも多かったので、貴重な体験をすることができました。
法学部法律学科3年 蟻川 知明
(群馬県私立明和県央高等学校 卒業)
模擬裁判では事前に配布された資料を読み込み、論点とされる部分についてある程度考えて臨みました。また、実際に参加をして、資料を元に答弁を聞いていると様々な状況や現状が浮かび上がり、それに伴って詳しく質問しなければ、判断できないことが多く出てきてそれを整理するのが凄く大変でした。補充尋問の内容をグループで相談する際、私たちは主尋問を聞いただけでは分からなかったことを質問しようとばかり考えていたのですが、弁護士の先生から別の視点から見た考え方はどうかとアドバイスをいただき、口頭弁論の際にどこに着目して聞いたら良いのかというのが勉強になりました。原告と被告のどちらの視線に立って尋問を聞くかによって、補充尋問の内容や和解案の意見が異なり、難しかったです。
今回の模擬裁判を通して、実際の裁判になった時に原告や被告がどのような考えを持っているのかというのを知ることができました。また、裁判中に弁護士がどの様な視点で話を聞いたり、資料を見たりして主尋問などをしているのか学ぶことができました。
法学部法律学科3年 山田 航
(東京都立保谷高等学校 卒業)
今回の模擬裁判では、まず準備段階として、民法の借地借家法について調べました。どちらの当事者の言い分をどの程度認容するべきか判断できるように民法の内容に触れておくべきだと考えたからです。借地借家法に関して、自分はある程度宅建士の試験対策で学習していたので、当日の模擬裁判の争点をよく理解することができたと思います。
当日は初めて模擬法廷に入室しましたが、ニュースなどで見ていた裁判所そのままで、大学の法学部で法律の勉強をしているという実感が改めて感じられました。模擬裁判が始まる前に自分はチームのみんなと予め資料を読んでおき、ある程度の判決案を立てておきました。その方が妥当な判決を出すことができると考えたからです。自分もチームも「他のチームよりも良い判決を出してやる」という心構えで、前向きに楽しみながら模擬裁判に取り組めました。実際に模擬裁判が始まり原告や被告の意見を聞いていくと、どちらの意見にも一理あるように感じられ、裁判の複雑さや、裁判官や弁護士という仕事の大変さを実感しました。
最後に今回の模擬裁判では実際の裁判の流れを体験学習できただけでなく、その判決に至るまでの大変さや当事者の気持ちを体感することができました。とても貴重な体験ができたと思います。