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学部・研究科レポート

2018.12.06

駿輝祭 模擬裁判を終えて(2)

 10月28日(日)の駿輝祭の際に、法律相談部による模擬裁判「罪のゆくえ第5話―きれいな花には毒がある―」が実施されました。今回は、法律相談部の顧問であり、模擬裁判の脚本を作成された大沼 洋一 教授に、脚本家としてのコメントをうかがいました。

脚本家のコメント 大沼洋一(法律相談部顧問)

 「罪のゆくえ」シリーズも第5話(5年目)となりました。この模擬裁判の特徴は、脚本では有罪、無罪が決まっていない点です。裁判官ではなく、一般人である入場者全員が裁判員となり、評議のうえ、その投票のみで有罪・無罪を決めたらどうなるだろうという、司法実験でもあります。

 米国のドラマで「殺人を無罪にする方法」というのがありましたが、その中で弁護士が3つの方法をあげていました。①他に犯人がいる可能性を示唆する、②証拠の信用性をぐらつかせる、③状況を複雑化して混乱させるというものだったかと思います。

 今回の脚本も、この①~③を意識して作成しました。おそらく今回の証拠状況ですと、実際の裁判では、裁判官は迷いながらも有罪とすることが多いのではないかと思います。ところが、投票の結果は、圧倒的多数で、無罪となりました。上記①~③による混乱と出演者の熱演(特に論告、弁論)ぶりが、投票にかなりの影響を与えているように思えます。

 このような司法実験の継続により、何が見えてくるのか、それを知ることがこの模擬裁判の狙いの一つです。

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