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学部・研究科レポート

2022.03.22

駿大経済30周年(その16)~駿河台大学で約四半世紀を過ごして

経済経営学部の前身である経済学部が駿河台大学の第2の学部として開設されたのは1990年(平成2年)のことでした。
満30年の節目を記念して、初期の経済学部を知る卒業生・教員の皆さんが当時の思い出を語る新連載を企画しました。開設当初から今日に至るまでの駿大経済の様子を懐かしく、あるいは新鮮な思いで垣間見ていただければと思います。

連載第16回目は英語や教養基礎科目の言語学を担当している清海節子教授の語る思い出です。

駿河台大学で約四半世紀を過ごして

私が本学に着任したのは1998年4月です。その冬の2月に冬季長野オリンピックが開催されていた年です。私は、前年の12月まで、カリフォルニア大学サンディエゴ校で日本語を教えていました。

駿河台大学との出会いは、インターネットの存在なしには考えられません。
1998年当時は、まさにインターネットの黎明期でした。現在では信じられないことですが、web上の大学関連情報がほんの数ページしかなかったと記憶しています。その少ない掲載大学の一校が、駿河台大学でした。
IT関連では、駿河台大学は先端をいっていました。そのお陰で、アメリカ滞在中に、本学の募集要項を見ることができたのです。 書類選考で選ばれた後の面接は、残念ながら、ズームのような便利なアプリがなかったため、電話で行われました。

本校に初めて訪れたのは、採用された後でした。
キャンパスはアメリカの大学と似てゆったりとした広さで、山や美しい自然に恵まれた良い環境でしたので、とても嬉しく思いました。
その当時、メディアセンターが建設される予定で、現在建物があるところは空き地になっていました。次の年の1999年に、メディアセンターが開設されたのです。落ち着いたレンガ色の外観で、充実した設備の建物が、それまで何もなかった場所に、重厚感と同時に華やかさをもたらし、キャンパスが完成されたという印象を持ちました。さらに、その3年後には大学の奥に白い建物のクラブハウスも加わりました。

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20220322_02.png現在のメディアセンターとクラブハウスの様子

私は英語教師として採用されました。
当時は英語のクラス分けのための習熟度別試験は行われていませんでした。クラス内に、さまざまな学生がいるため、経済学部(当時)は、2003年度から英語統一試験を導入することにしました。最初の試験は、私が英検を参考にして、一人で作りました。数百人の学生が私のテストを受験したので、とても緊張しました。
現在では、グローバル教育センターが全学部の英語の統一のテストを行っています。

私が勤め始めた当時、英語を話すネイティブスピーカーの専任教員は、全員で6人いました。1997年に、現代文化学部比較文化学科が設置されたことが理由の1つだと思われます。アメリカ人教師が5人とイギリス人教師が1人でした。日本語が堪能な先生も多く、日本文学・文化が専門の先生もおられました。
英語の教師は日本人を含めると、全学部に属していたので、英語教師の会議をする時は、お昼休み等を利用して食堂でミーティングを開いたものです。日本人の教師とネイティブの教師を合わせて総勢15、6人いたように覚えています。当時のネイティブの先生は、現在では、全員いなくなりとても寂しい気がします。

ところで、私が着任してから四半世紀近くなりますが、機械の発展とともに学習方法も変わってきています。
以前の英語教育では、学生が授業に紙の辞書を持ってくることが求められました。
私が教え始めた当時は、英作文の授業もあったので、英和辞典と和英辞典の2冊を持ってくるように言ったものです。真面目な学生が、分厚い辞書を2冊抱えて教室に入ってくる姿が今も目に浮かびます。今では、ほとんど見ることができない懐かしい光景です。

その後しばらくすると、電子辞書が登場しました。
重たい辞書から解放され、電子辞書が便利だと感じましたが、まだ値段が高く、紙の辞書の方が手ごろな価格だったので、しばらく学生はかさばる辞書を持って来ていました。
また、電子辞書は、各メーカーによって使い方が異なるので、使う学生も指導する教師も大変でした。

そして最近では、スマホで手軽に単語を調べられるようになっています。電子辞書を持ってくる学生もかなり少なくなってきています。
スマホには、翻訳機のアプリなどもついているので、以前とは比べられないほど外国語学習のツールとして役立っています。

このように、紙の辞書から、電子辞書、さらにスマホと進化しました。
ざっとみても、この20数年間で、びっくりするほど便利になりました。学習の道具は飛躍的に改良されたのです。
もちろん、紙の辞書や電子辞書の方が丁寧な説明が見られるので、これらを使う方がおすすめです。しかし、スマホは、上手に使えば、語学学習の強い味方になると認めざるを得ません。

考えてみますと、インターネットの出現以降、20数年間で、世界の距離が驚くほど縮まったと言えるでしょう。
海外について、ネット情報から非常に多くのことを知ることが容易になりました。しかし、実際に海外に行って、直接異文化に触れ、現地の人々と交流することで学ぶことも多いのです。
経済経営学部でも、交換留学や、短期留学で、海外に行って生活する経験から、自信をつけた学生を何人も見てきました。

コロナ感染拡大で、海外に行くことがなかなか難しい状況になっています。
できるだけ早く安全な世界に戻って、多くの学生が海外を訪問し、様々な人々と文化交流をしてもらいたいと心から願っています。


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