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学部・研究科レポート
スポーツ科学部教員インタビュー(4)時本識資教授 編
このシリーズでは、本年度(2020)より駿河台大学に新設されましたスポーツ科学部の担当教員に話を伺い、お伝えしていきます。当シリーズの本年度インタビュアーはスポーツ科学部准教授の信太直己です。よろしくお願いします。
第4回目の今回は、教授の時本識資先生にお話を伺いました。
時本教授
主な担当科目を教えてください。
担当している主な授業は、スポーツ政策論、スポーツと政治、生涯スポーツ論、スポーツマネジメント、スポーツと社会貢献、そしてゼミナールI~IVなどです。
信太:政治学、経営学領域の授業が中心ですね。
専門領域もしくは、今最も関心を持っている研究について教えてください。
専門は政治学ですが、最近では地域のスポーツ政策を中心に研究を行っています。
地方自治体のスポーツ振興についてということですか。
最近は飯能市のスポーツを考えています。スポーツがこれほどに注目されている時代はこれまでなかったように思います。教育や健康だけでなく、地域振興や観光など多くの領域で期待されています。これまでにない広いスポーツの概念が求められていると思います。
信太:スポーツ科学部のカリキュラムにスポーツの科目とともに文化やツーリズムの科目が配置されている理由でもあるわけですね。
今の専門に進んだきっかけを教えてください。
大学は教育学、大学院の修士課程はスポーツ科学を学びました。大学院でスポーツを学び、こんなにも多様な領域がスポーツにはあるのだと驚きました。大学では教育としてのスポーツ=体育しか見ていなかったわけですから。その後、スポーツ政策の現場に携わるようになり、政治学の勉強をしました。当時は、優れたスポーツ政策の立案をすれば、スポーツによって社会は私たちは豊かに幸せになると思っていました。頑張れどなかなかそうはならない。なぜだろう。これが今日まで続いているということです。
スポーツは政治的な存在ということですか。
そうです。政治学では「私たちは政治的な存在」といいところから始まります。一昔前まで「スポーツは政治的な存在であってはならない」といわれました。スポーツは政治的な存在である。ゆえにスポーツの自立性が求められると理解するべきです。
信太:そうですね。私たちは選挙権をもって政治参加しているわけですから。
ゼミではどのような活動を行っていますか?
ゼミでは、スポーツと地域振興の事例を中心とした文献を読み、飯能市内のスポーツ現場に出向き、その実際を体感することもしています。4年生では、これらを基礎として各自がテーマを設定し、卒論にまとめることが主な内容となります。
コロナ禍で地域に出ていくことは難しいのではないでしょうか。
その通りです。その意味ではwith コロナの中のスポーツを考えることがテーマになると思われます。
信太:スポーツのあり方の再考が求められているともいえますね。
先生はどのような大学生でしたか?
大学生の最後の1年は猛烈に勉強をした記憶がありますが、それまでは楽しく過ごしていたような気がします。当時の主任教授の言葉「大学時代にすべきことは3つある。1つ本を読む、2つ政治に関心を持つ、3つ恋愛をする」が記憶に残っています。これは守っていたように思います。
信太:勉強も当然大切ですが、それ以外の営みがやはり大切ですね。
学生の皆さんへのメッセージをお願いします。
大学生活は楽しいはずです。なぜなら自分で決めればいいわけですから。ですので、大いに楽しむべきです。ゆえに楽しさの質を求めるべきです。スポーツと同じです。その中で「コミュニケートする力」、「想像する力」、「あきらめない力」が大切だと思っています。人とかかわり、自らの言動がどのような影響を与えるかをイメージし、失敗を何度してもあきらめないそんな力が必要です。大いに大学をフィールドとして楽しむべきです。