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学部・研究科レポート
心理学部生の皆さんへ
心理学部長 岩熊史朗
2021年度が終わり、新しい年度が始まりました。2021年度もコロナ禍は収束せず、皆さんにとっては厳しい1年であったことと思います。2022年度こそ皆さんにとって素晴らしい年になることを願って、皆さんにメッセージを送ることにしました。
まず、新入生の皆さん、ご入学おめでとうございます。駿河台大学心理学部は皆さんを心より歓迎いたします。
皆さんは、これからの4年間のことを心に思い描き、希望に胸をふくらませていることと思います。「大学生時代の4年間はあっという間に過ぎ去ってしまう」と言う人もいますが、決してそんなことはありません。私自身の経験を振り返ってみても、大学の4年間は人生の中で最も濃密な時間であったように感じられます。この4年間で多くの新しい経験をして、多くの新しい友に出会い、様々な困難に直面し、少しずつ大人になっていったように思います。おそらく、大学時代の4年間に今の自分の土台のようなものが作られたのではないかと思います。
新入生の皆さんには、今思い描いていることをひとつでも多く実現し、さらに多くのことを思い描けるような想像力を身に付けて欲しいと思います。人間は想像したことをすべて実現できるわけではありませんが、想像していないことを実現することは絶対にできません。想像することさえできれば、実現する可能性が生まれるということです。そういう意味では、豊かな人生の源は豊かな想像力にあると言えるでしょう。大学4年間の経験を通じて豊かな想像力を培い、豊かな人生を送ってください。
2年次生の皆さんにとっては、大学にも慣れて、大学生活を満喫する時期です。昨年度はコロナ禍の影響でサークル活動にもかなり制限がありましたが、今年度は状況が改善するのではないかと思います。昨年度サークルに入り損なった人も、興味のあるサークルがあれば、今年度から始めるのも良いと思います。サークルでは、学部や学年を超えた人間関係をつくることができます。大学時代の人間関係は一生の財産になることもあります。
2年次は、心理学の勉強も本格的に始まります。1年次の心理学の勉強に物足りなさを感じていた人も多いのではないかと思います。しかし、今年度は心理学の勉強にどっぷりつかることができるはずです。専門的な内容の講義だけでなく、実験やデータ分析などの心理学の研究方法に関する授業も始まります。また、秋学期には、公認心理師になるために必要な心理実習I・IIの履修者選考や、卒業研究のテーマと密接に関連するゼミナールの選択、そしてコースの選択もあります。是非、勉強に一生懸命に取り組んでください。
3年次は、大学生活の仕上げに取り掛かる時期です。まず、将来どのような方向に進むのかを決める必要があります。おそらく皆さんは、大学に入ってからずっと将来のことを考えてきたことと思いますが、その内容を整理し、自分なりに納得できる結論を出してください。これはかなり苦痛を伴う作業かも知れませんが、この作業から逃げてはいけません。この作業に取り組むことで、様々な苦難に立ち向かう覚悟も自然とできるはずです。
3年次は勉強を思う存分にできる時期でもあります。「勉強などしたくない」と言う人もいるかも知れませんが、思う存分勉強ができることはとても幸福なことです。勉強は本気で取り組めば大変面白いものです。大学時代にその面白さを是非経験してください。勉強を楽しむコツは、自分から進んでやることです。勉強は人に言われてやるのは苦痛ですが、自分から進んでやると楽しいものです。その最初の一歩として、ゼミの先生に自分から進んで質問をしてみるのも良いと思います。
4年次生の人の中には、就活の真最中の人もいることでしょう。その一方で、タイミングを逃してしまって、まだ就活を始めていない人もいるかも知れません。就活の目標は、早く内定を取ることではありません。あくまでも、自分が納得できる就職先を見つけ、そこに就職することです。タイミングを逃してしまった人も、今始めれば遅すぎるということはありません。どうして良いかが分からなければ、躊躇せずにキャリアセンターで相談してください。
4年次は大学の最終学年ですので、大学時代の総仕上げをする学年です。その大きな柱のひとつが卒業研究です。研究というものは、自分がエネルギーを投入すれば、それだけのものが必ず自分に返ってくるものです。それは必ずしも研究成果という形では返って来ないかも知れませんが、自信や誇りなど、一生の宝物となるものが得られます。将来、自分が書いた卒業論文を開いた時にそれを実感できると思います。4年次は、就活や大学院の受験勉強、またサークル活動の仕上げなど他にやらなければならないことがたくさんあるとは思いますが、卒業研究にも真剣に取り組んで欲しいと思います。
この1年が皆さんとって素晴らしい1年になることを心より願っています。