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学部・研究科レポート

2021.03.12

ご退職される教員からのメッセージ

 長年のお勤め、大変お疲れ様でした。今回は、今村庸一先生に駿河台本学の20年間の思い出についてお聞きしました。今村先生は、2021年3月をもってご退職になりますが、先生の今後のご活躍を心より祈念いたします。


20210312madia_01.jpg今村庸一教授の研究室にて

 私が最初に、駿河台大学の飯能キャンパスに来たのは、1997年に、ここで日本マスコミ学会が開催され、それに参加したときのことであった。その2年後から、大学院の授業を非常勤で担当することになり、2001年から学部の専任の教授として着任することになった。当時、私自身は、現役の放送作家であり、放送批評懇談会の理事もしていたのだが、大学では研究に集中したいと考えていた。ところが着任してみると想定外の連続だった。本学では、映像・音響、メディアなどの教育として、映像制作系の実習・演習科目を設置していたのだが、メディアセンターなどに高額の機材や施設は用意しているものの、本当の意味でのプロの制作現場を経験していた教員がいなくて、実習系科目の全てを担当することになってしまったのであった。当時の「映像制作実習」は1コマで、機材や設備から最大15名前後しか収容できなかったのだが、履修時の希望者は、何と100名を越える盛況ぶりだった。元々の文化情報学部は、情報の記録管理を中心に設置されていて、制作系は想定されていなかったというが、学生の制作系への希望者が多く、科目変更や教員の配置も再考を促された。その後、学部名称も、現在のメディア情報学部に改称され、カリキュラムも現行のものになってきた。
 この20年間を振り返ってみると、スマホやSNSなどの情報のデジタル化が進み、情報技術への関心ばかりが強くなっているが、大学こそ情報の背後にある社会や文化や歴史を勉強し、情報社会の現在・過去・未来を時系列で考察する能力を備える必要があるだろう。この20年間、私の授業で学んだ学生たちが、そういう問題意識を持って、社会で活躍してもらうことを切に期待している。
 長い間、お世話になった教職員や学生諸君にも、この場を借りて感謝したい。

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