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学部・研究科レポート

2021.03.20

心理学研究科長からのメッセージ

 早いもので、2020年度も終わりを迎えようとしております。今年度は、日常生活はもちろん、大学院での学びも大きな変更を余儀なくされました。そうした中でも、修了生たちは、授業や実習に励み、そして、修士論文執筆のための研究をやり遂げました。
 今回は、本学心理学研究科を修了した卒業生たちへ、研究科長からのメッセージを紹介いたします。


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心理学研究科長 川邉 讓

 修士(心理学)の学位を授与された皆さん、おめでとうございます。
 コロナ禍の中での研究データ収集には想定外の困難があったことと思います。修論は2年間で仕上げることが求められますので、ほんのちょっとの想定外さえ致命的な影響を及ぼしかねないところ、コロナ禍は大きすぎる想定外でした。

 特に、犯罪心理学専攻で対面の実験場面を作るのが必須であった院生は本当によく工夫して頑張りました。こうした中で、 国家総合職、法務省専門職員、地方心理職などの採用試験でもしっかり合格を勝ち取ったことには、最大限の賛辞を送りたいと思います。今後に続く後輩達にこの上ないエールとなりました。

 また、臨床心理学専攻においては、臨床実習を継続する自体に多大な労力を費やしました。院生は、コロナ禍で教員や心理カウンセリングセンターのスタッフがどういう動きをしたかを直に見ることができましたが、これは将来に向けての大きな財産となるはずです。2020年1月ころに教員が街中を探し回って一早く除菌資材やうがい用の紙コップを大量に買い込んできたこと、部屋等の消毒ルールやカウンセリング実施条件を決め、これに則った行動の徹底を図ったことなどは、医療機関や相談機関で働くことになる者にとってこれ以上ない実践的な勉強でした。

 皆さんは、本当によく頑張りました。ただし、その頑張りは、誰かが決めたルールに従って、与えられた明示的課題をこなすという性質のものであり、費やした努力は質よりも量に比重の置かれるものだったと思います。皆さんは、今後は専門職として働くことになると聞いていますが、ルールや条件に従う側から、それらを創造し改善していく側になることを意味します。今後は、コロナに限らず想定外のことばかりが起きるはずです。それに的確に対処していくことを求められるのが専門職です。

 皆さんには、院生生活で経験したことと、これからたくさんするはずの経験をしっかりと自分の中で力に変え、社会に貢献できる存在となってほしいと強く念願します。

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