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学部・研究科レポート

2020.02.13

埼玉児童思春期精神保健懇話会の講演会に参加しました

 令和2年2月9日(日)に埼玉医科大学 かわごえクリニックで開催された、NPO法人埼玉児童思春期精神保健懇話会の講演会に、臨床心理学専攻の院生たちが参加しました。

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 今回の講演テーマは、「神経発達症の子どもたちが社会へ出るとき―就労支援の実際―」でした。"知的障害や発達障害"といった"神経発達症"を伴った子どもたちが大人へと巣立っていく際の課題である"就労"に焦点を当てた、非常に実際的な話題が取り上げられました。

当日は、次の3名の先生方のご講演を拝聴しました。

  • 中村清先生(上尾の森診療所 精神保健福祉士・社会福祉士)
    『精神科診療所での就労支援の試み』
  • 伊藤岳二先生(埼玉県立上尾かしの木特別支援学校 教諭)
    『特別支援学校における進路指導の実際』
  • 轟和宏先生(埼玉トヨペットCSR・環境部 社会貢献課 課長)
    『雇用側から見た、障害者就労促進の現状と課題』

 ご講演者の先生方は、それぞれ医療、教育、企業の各立場から、日ごろの実践を詳しくご紹介くださり、障害を持った子どもたちは就労し社会に出ていくときにどのようなことを難しいと感じるかを知り、彼らをどのように支援していけばよいか理解を深める機会となりました。とりわけ印象的だったのは、就労することが「人にほめられる」「人の役に立つ」「人から必要とされる」機会となるがゆえに、「幸せは働くことによって得られる」という視点でした。障害を持ちながら就労を目指す方々に接する機会がないと、働くに当たっての苦労ばかりを想像しがちですが、ご講演から、働くことによって得られる喜びを得ようと懸命に努める方々について知ることができ、改めて「支援」の在りかたを考えさせられました。

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 ここに、当日参加した大学院生から寄せられた感想の一部を紹介します。


「今回の懇話会では、障害を持つ方への就労支援について、お話を聴くことができました。障害を持つ方々が、自分のやるべきことを自分で選んで決めているという感覚を持てるように支援していくことが、大切なことと学びました。支援する側として、障害を持つ方々にとってどんなことが大切で、自分には何ができるのかを考え続けることが支援へ繋がっていくのではないかと感じました。」

「この度の講演を聞き、就労移行は法整備や企業努力、医療機関や教育機関の努力からより良くなってきている一方で、企業の中での障害への理解が十分にされておらず、就労を継続していく難しさがあることを知ることができました。現在の就労移行の支援だけでなく、企業の中で、障害の理解を深めていくことが障害を抱える方々の就労支援に重要になってくるのだろうと思いました。」


 これから社会に出て、専門職としての貢献をはじめようとする臨床心理学専攻の学生たちにとって、貴重な学びを得る機会となりました。講師の先生方、機会を提供してくださった埼玉児童思春期精神保健懇話会の皆さま、ありがとうございました。

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