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学部・研究科レポート
法学部新任教員のご紹介2:染田 惠 教授(刑事法)
法学部では今年度、新たに3名の教員をお迎えしました。新任の教員から、自己紹介と、学生のみなさんに向けたメッセージをいただきましたので、ご紹介します。2人目は、刑事法の染田惠先生です。
皆さん、はじめまして。法学部に今年度着任しました染田 惠(そめだ けい)です。刑事法を中心とする分野で、「刑事政策」、「刑事訴訟法」、「少年法」、「被害者学」、「警察と法」を担当しています。
専門分野は、犯罪者の社会内処遇、修復的司法、司法福祉などです。法務省での実務経験のほか、英・米などでの在外研究、法務総合研究所での研究歴、少し変わったところでは、国際連合の機関にいた際、児童・少年司法の専門家として、ケニアに派遣され、同国の児童・少年司法制度整備支援のため、現地に滞在して活動をしたこともあります。
刑事と聞くと、皆さんが連想するのは、テレビドラマの「刑事もの」や「殺人事件にからむミステリー」を解き明かす名探偵、外国のアクション映画で活躍するヒーローのような警察官でしょうか?残念ながら、実際の刑事関係は、もっと地味ですが、他方、皆さんの身近で、その生活の安全を守ったり、犯罪被害者の方の支援に関係したりしています。
例えば、交通事故は、身近な刑事法との接点です。毎日、2分弱に1件の事故が発生しており(2020年 309、178件)、加害者・被害者いずれの立場にもなり得る可能性があります。また、地域の子どもの安全のために、通学や放課後の安全な場所を可視化する「子ども防犯マップ」作りも、犯罪予防という刑事政策の一分野になります。成人年齢が、2022年4月から18歳に引き下げられましたので、皆さんが入学する頃には、全員が、かなり重大な刑事事件を扱う「裁判員裁判」の「裁判員」候補者に選ばれる可能性があります。
このように、ドラマや映画などのような、わくわく感や派手さはないものの、私たちの日常生活の基礎的な部分支えているのが刑事法の多様な分野になります。皆さんと一緒に、それぞれのお住まいの地域の刑事法に関連した生活課題への対応のあり方などを考えていくことができるのを、楽しみにしています。