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学部・研究科レポート

2022.09.30

法学部の授業紹介'22(5)刑事政策―染田惠教授

「法学部の授業紹介'22」として、法学部の教員が自ら担当する講義やゼミを紹介します。第5回目は染田惠教授による「刑事政策」の紹介です。
今年度は、新型コロナウイルス感染症対策に十分配慮しながら、基本的に対面授業をおこなっていますが、履修人数によってはオンライン授業となる場合もありますので、多少、内容や方法が変わる場合があります。


身近な地域生活課題を通じて考える刑事政策

法学部教授 染田 惠

刑事政策というと、刑事なんて、と遠い世界のことにように感じる方も多いと思います。しかし、実際には、危険な交差点の交通事故防止、登下校時等の地域における児童の安全確保、認知症高齢者などによる万引き事案の発生予防や地域の高齢者の孤立化の防止、メディアでも見かけることが多い高齢者などへの特殊詐欺の被害予防など、身近なところに刑事政策との接点があります。また、児童・高齢者・障害者の虐待やドメスティック・バイオレンス(DV)、ストーカー事案、児童に対する性犯罪への対応も、地域で発生する身近な刑事政策的課題です。

「刑事政策」は、3年・4年次生向けで、身近な地域生活課題を通じて考える講義を目指しています。
 刑事政策の現代的な課題は、日本社会の変化、グローバル化、急速に進むICT化等によって、多様化・複雑化しています。そのため、刑事法の分野だけで解決できる課題は減少しつつあります。刑事法と関連法や関連領域、広く社会政策も踏まえた多機関・多職種連携の下での課題への取組みが求められています。

伝統的な刑事政策の考え方では、国や自治体という公的主体が実施する政策に限定していました。しかし、複雑化した刑事法関連の課題に対応するために、刑事政策の主体には、一般市民も含み、多様なボランティア活動による刑事法関連の地域課題への取組みも検討の対象にする必要があります。本講義では、この「新しい刑事政策の定義」に沿って、多様な課題への取組みのあり方を考えます。

本学には、例年、警察官や公務員志望の学生が多数在籍しています。この新しい刑事政策の定義に基づいて、刑事法と関連した身近な地域生活課題に、この講義を通じて、積極的に取り組むことは、試験対策としてはもちろん、晴れて公務員になった後も必ず役に立つことでしょう。

教室で皆さんとお会いできる日を楽しみにしています。

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