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学部・研究科レポート

2021.11.01

'21 総合型選抜オータムスクール型 講師からのメッセージ

10月23日(土)、総合型選抜オータムスクール型の講義が実施されました。今回は、講義を担当した教員から内容について解説いたします。


今回のオータムスクールは、「レジ袋有料化にみる新しい環境法」というテーマで行いました。2020年7月からレジ袋有料化がはじまりましたが、皆さんはレジ袋を断って、マイバッグを使う生活に慣れましたか?レジ袋有料化は新しい環境法分野のひとつですが、今回のオータムスクールでは、その導入方法、実施方法について、伝統的な環境法と比べてどのような特徴があるかを学びました。

講義で重要になったのは、主に次の2つです。

1

我が国の環境法は公害からはじまりました。足尾鉱毒事件などの公害問題は、多量の汚染物質が特定の汚染源から発生しているという特徴があり、それゆえに排出基準の設定などにより汚染削減が比較的容易にできるのです。それに対して、レジ袋等のプラスチックごみは少量の汚染物質の蓄積であり、汚染源の特定が難しいため、個人のライフスタイルへの働きかけが効果的な規制に有用であるといえます。スクールでは、両者の性質の違いについて理解できたかがポイントとなりました。

2

公害対策における「基準設定→違反には罰則」という定式はレジ袋有料化にはなじみません。導入においても、事業者・国民の理解を得ることを重視し、説明会や広報が丁寧に行われました。さらに、事業者がレジ袋をいくらにするか決めることができる、などの柔軟な規制が採用されているのも大きな特徴です。この背景には、レジ袋有料化を通じてわたしたち自身が考え、それまでの消費スタイルを環境にやさしいものとへシフトするという狙いがあります。スクールでは、新しい環境法の導入背景、目的、内容を総合的に理解できたかがポイントになりました。

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