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学部・研究科レポート
2019.09.02
'19サマースクール型AO講師からのメッセージ
8月31日(土)、サマースクール型AO入試の講義が実施されました。今回は、法学部の松平准教授が、講義の内容について解説いたします。
法学部准教授 松平光徳
今回のサマースクールは、インスタント食品の「発明」に注目しました。私たちの身の回りにあるインスタント食品にはたくさんの発明が隠されていますが、皆さんも知っているように、発明は特許によって守られます。それでは、その特許っていったいどのようなもので、本当は何を目的にしているのでしょうか...特許制度の基本的な仕組み・からくりを理解してもらうのが今回のスクールの趣旨です。講義で重要になったのは、主に次の2つです。
1 インスタント食品の発明にはさまざまなものがありますが、たとえばインスタントラーメンやカップヌードルに用いられた「瞬間油熱乾燥法」という発明、それはどのように創り出されたのでしょうか?そして、その発明(新しい技術的アイディア)は無形の情報であり、その情報の特性(皆で共有できること)にそくした保護の仕方が必要であること、が理解できたかがポイントになります。
2 無形の情報である発明を創り出した人に、なぜ「所有権」と似た権利(特許権)を認めるのでしょうか?コストをかけて創った発明が簡単にまねされて黙っていなければならないとどうなるのか、そして、特許制度の基本的な仕組み・からくりとして、特許が新しい発明を産みだすインセンティブ(呼び水・刺激)になるが、保護期間(出願~20年)が経過した後に公有になるのはなぜか、が理解できたかがポイントになります。