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学部・研究科レポート

2017.11.24

11月25日(土)オープンキャンパス模擬授業・もうひとつの予告編

 11月25日(土)に、オープンキャンパスが開催されます。その日に行われる法学部の模擬授業の中身を予告編より少しだけくわしくお知らせします。続きはぜひ、当日の模擬授業で!

会社の社長は本当に偉いのか?(商法)

法学部教授 菊田秀雄

 会社で一番偉い人というと普通は社長さんだと思います。では、社長さんは自分の会社を好き勝手に経営していいのでしょうか? 社長さんを縛るルールはあるのでしょうか?
 これは、「会社は誰のために、何を目的に経営されるべきなのか?」という問題です。この問いは、会社法学では100年も前から議論されてきたテーマです。予告編では単純な会話のやり取りしか載せていませんでしたから、ここでもう少し掘り下げてみたいと思います。

 会社とは企業の一つのかたちですが、皆さんが手にする商品や受けとるサービスは、そのほとんどが会社(とくに株式会社)によって生み出されています。会社は、複数の人が集まって組織を立ち上げ、経営に必要な資金を集め、モノやサービスを生み出し、それを提供することによって利益を上げる仕組みです。そう、利益を上げることが会社の最大の目的なのです。

 ですが、それだけでいいのでしょうか? 利益を上げさえすれば、それでいいのでしょうか?コストを下げ、利益を上げるために、安全基準を満たさない製品を作ってもいいのでしょうか?コストを下げ、利益を上げるために、従業員に残業代を支払わなくてもいいのでしょうか?

 当たり前のことと思うかもしれませんが、コンプライアンス(法令遵守)という言葉が注目されてきたのはつい最近のことなのです。さらに現代社会においては、企業は、ただ法令さえ守っていればそれでいいというわけではありません。市民社会の一員として応分の社会貢献が求められてもいます。

 冒頭に述べたように、社長だからといって自分の好き勝手に経営することが果たして許されるでしょうか? 当日はこのような問題について皆さんと一緒に考えていきたいと思います。

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