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講義クローズアップ '15(7)――刑事政策(米山哲夫教授)――

2015/06/26その他
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≪米山哲夫教授≫

 刑事政策とは、社会秩序の維持・実現を目的として、国家的見地から犯罪対策のあり方を工夫する公権力の活動である。社会秩序が維持されているとは、人々の身辺の無事と経済生活の安定が保たれ、現体制への不満が少ない状態をいう。

 公権力は、自らの統治を永続させるため、社会秩序にとって有害な行為を犯罪とし、それに対する公私の対策の基本方針を策定し、どのように組み合わせたら合理的で有効な対処方法になるのかを検討する。

 たとえば、少年非行対策としては、大人と同じように罰するよりも教育が有効だとみれば、被害者の気持ちは度外視して、健全な育成を図ろうとする。犯罪者を刑務所に入れるのも、もちろん罰という側面もあるが、収容期間を利用して改善更生を促進する方法を講ずる。
 
 刑事政策を勉強するときに一番大切なのは、公権力の性質を見失わないことである。権力は、暴力を独占し、それを背景に活動する。民主主義国では、特に、その活動が国民の利益にかなっているのかどうか、よく監視する必要がある。



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