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講義クローズアップ '15(4)――憲法概論(北原仁教授)――

2015/06/08その他
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≪北原仁教授≫

 憲法は、国会、内閣、裁判所といった国の統治の仕組みについて規定している部分と、国民の権利つまり人権について規定している部分に、大きく分けることができます。日本国憲法の人権規定の特徴の一つは、国は経済的な弱者の生活に配慮すべきであるという社会権を規定していることです。

 しかし、生活保護を受けている世帯が増え、医療費も増加し続け、財政的な危機を招いているとも指摘されています。憲法は、経済的自由も保障しており、税収を確保するためにも経済的な繁栄も必要です。さらに、高度情報化社会の進展に伴いプライバシーの権利や、地球環境の変動に向けて環境権なども必要であると主張されています。21世紀の今日、日本国憲法はこのような大きな課題に取り組まなければなりません。

 人権を守るためには、憲法に人権を規定するだけでは足りません。憲法は、国を統治するすべての権力は国民に由来するという考えに基づいて、国会が法律を制定し、内閣が行政を行い、裁判所が法的な紛争を裁定するという仕組みを設けています。つまり、権力を分立させることで、権力の暴走を防いでいるのです。

 しかしながら、紛争の絶えない国際社会においては、国家も国民の人権を守るために大きな役割を担っています。国際社会の平和を守ることが人権を守ることになるからです。





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