しなやかに・たくましく成長したみなさんへ！！

　みなさん、ご卒業おめでとうございます。

　私は、皆さんが入学したとき、学部長からのメッセージとして「なめんなよ❤️」という言葉を贈りました。私は、この言葉に「自分の所属する大学・学部、そしてそこにいる仲間や教職員の長所を認め、そこから自分自身が成長するための水や栄養素をたくさん吸収してほしい」という願いを込めました。そして、何よりも「自分が成長するためには、自分自身や自分の可能性を見くびらないでほしい！」という強い思いを伝えたいと思い贈った言葉でした。

　それから4年が過ぎた卒業式当日、私は壇上から、現代文化学部卒業生一人ひとりの成長した顔を確認したいと思います。現代文化学部が目指す教育目標は、「しなやかな感性を育み、自立した人間としてたくましく生きる力を養う」ことでした。換言するならば、それは教養を身に付けることになります。さて、みなさんは、現代文化学部での4年間の学びを通じて、「不断に変化しつつ先行き不透明な現代社会を"しなやかに・たくましく生きる術"、すなわち"教養"」を身に付けることができたでしょうか？こんな未曾有のコロナ禍の混迷社会だからこそ、皆さんが獲得した「しなやかな感性」と「たくましく生きる力」は、威力を発揮することでしょう。

　さて、みなさんは、学部教育の集大成としての卒業研究を完遂しました。結局のところ各教員は、卒業研究指導を通じて、みなさんに「最後まで諦めないで、より良いものを目指して、前向きな気持ちを持って努力する姿勢を指導したのではないか」と思います。何事もそうだと感じるのですが、払った努力の度合いが大きければ大きい程、得られる感動も大きいはずです。幸せなことに、我々教員は、みなさんが卒業研究という高いハードルをクリアするまでの過程を通じて、人間的に大きくたくましく成長していく姿を目の当りにしました。

　ところで、みなさんがこれから巣立って行く実社会においては、必ずしも頑張ったこと努力したことが直接的に評価される訳ではありません。しかし、私は、若い頃に成した努力は、決して無駄にはならず、いずれ皆さんの血となり肉となると信じています。だからこそ、私は、今また敢えて『これからの人生においても、より良いもの求めて、他の人よりちょっとだけ多く努力してみてほしい』と言わせていただきます。なぜなら、「きっとそれが、自分の人生をより充実させるためのコツなのではないか」と常々思っているからです。コロナ禍にあっても、また新しい生活様式に変化していく社会にあっても、しなやかに・たくましく成長した今の君なら対応できるはずです！自信を持って前に進んでください。そして、近い将来、更にたくましく成長したみなさんにお会いできることを楽しみにしています。

　みなさんの前途に、幸多からんことを心から願ってやみません。