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学部・研究科レポート

2019.03.25

自信を持って前に進んでみよう!

現代文化学部長 吉野貴順

 2018年度卒業生のみなさん、卒業おめでとう!!!
 さて、私は、駿河台大学NEWS210号に以下の文章を寄稿しました。



 みなさんは、卒業論文と研究発表会からなる卒業研究を完遂し、本日の卒業式を迎えました。「よくやった!皆さんは、我々が自信を持って送り出す卒業生です!」と思っていたのですが.....。


 昨年の卒業式のこと、「これが私達の4年間の教育の成果なの....?」壇上から見ていた私は愕然としました。式典中、現代文化学部生の列は不規則に揺れ動き、多くの学生が平然と私語を交わし、なんと式典を中座した人の8割は我が学部生ではありませんか?


 通常、卒業式は厳かであり、厳粛な気持ちで臨むべき場であると、私は考えます。現代文化学部の卒業生には、どうかTPOをわきまえた社会人であって欲しいと願うばかりです。さて、今年の卒業生は....?

 そこで、今年卒業の皆さんは、卒業式でどう見えたのか?

 正直なところ、前から6列目の人たち、そして後方にいた何人かの人たちの卒業式での態度は残念ながら褒められたものではありませんでした。しかし、それ以外の卒業生の態度は概ね良好であったと感じました。ちょっと安心しました。ほとんどの卒業生は、「我々が自信を持って社会に送り出せる人間に成長していた」と感じられました。

 私は、皆さんが入学したとき、学部長のメッセージとして「なめんなよ♡」という言葉を贈りました。これは、人気最下位に低迷する茨城県の公式観光メッセージ「なめんなよ茨城」をもじったものでした。この言葉に私は、「自分の所属する大学・学部、そしてそこにいる仲間や教職員には素晴らしい点も多くあるので、そこからいっぱい自分が成長するための水や栄養素を吸収して欲しい」という願いを込めました。そして、何よりも「自分が成長するためには、自分自身や自分の可能性をなめないで欲しい!」ということを強く伝えたいがために贈った言葉でした。

 それから4年が過ぎた卒業式当日、私は壇上から、現代文化学部卒業生一人ひとりの成長した顔を確認していました。それと同時に、教員として、卒業するみなさんを「十分に教育・指導できたのか?人間的成長を促すことができたのか?」と自分自身を見つめ直し自問自答を繰り返していました。毎年のことですが、教員として至らなかったところ、指導が足りなかったところが、幾つも頭を過ります。我々教員にとっても、卒業式はまた区切りの時です。みなさんに対してできなかったことは「在校生や新入生対してきちんと教育していかなければならない」と決意を新たにする日でもあるのです。

 さて、みなさんは、卒業論文・卒論要旨・卒業研究発表会からなる本学部の卒業研究を完遂しました。各教員は、きっと、みなさんにより良いものを目指す前向きな気持ちを指導したことと思います。幸せなことに、我々は、みなさんが卒業研究という高いハードルをクリアするまでの過程を通じて、人間的に大きく成長していく姿を目の当りにしました。みなさんには、巣立って行く実社会においても、どうか「より良いものを目指す前向きな気持ちを忘れないで欲しいな」と思います。皆さんがこれから進む実社会では、必ずしも頑張ったこと努力したことが直接的に評価される訳ではありません。でも、自分が成した努力は決して無駄にはなりません。私は、そう信じています。だからこそ、みなさんのこれからの人生においても「より良いもの求めて、他の人よりちょっとだけ多く努力してみて欲しいな」と敢えて言います。そして、きっとそれが、自分の人生をより充実させるためのコツなのではないかと、私は常々思っています。

 今の君ならできる! 駿河台大学現代文化学部で培った"しなやかな感性と、たくましく社会を生きてく能力を活用し、自信を持って前に進んでください。たくましく成長したみなさんと、いつの日かまたお会いできる事を楽しみしています。

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