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学部・研究科レポート
開講10周年 海外スポーツ文化研修
現代文化学部教授 大貫秀明
早いもので、「海外スポーツ文化研修」を開講して今年で10年が経ちました。本学の職員のみなさん、研修先ニュージーランドの先生・職員の方々に支えられてここまでなんとかたどり着きました。ありがとうございました。
はじめて二桁の履修者(13名)を得て、期待と不安が入り混じる心持ちでの現地入りとなりました。事前授業で幾度となく感じた不安感も、「2月の夏」の空のもとに身を置くとス~ッと消え去り、参加学生たちの物おじしない行動力にこちらが励まされた次第です。
以下に、参加者の内の数名のレポートを掲載いたしました。お読みくだされば幸甚です。
附言:帰国後のニュージーランドで「惨事」が発生しました。ここでは触れずに済ませようかとも考えましたが、それにも違和感を覚え、ここに犠牲となられた方々に対し、この10年間にかの地を訪問した本学関係者を代表してここに哀悼の意を表します。
スポーツ学校での授業風景
ヨットに乗り込みました
海辺でのランチ
同じ人間、違う価値観
現代文化学部2年 大矢将己
私は今回、ニュージーランドでの「海外スポーツ文化研修」に参加して、様々なことを肌で感じることができた。自分の拙い英語力には勉強不足を実感し、ニュージーランドのスポーツを学ぶ学生との体格差には遺伝や血筋といった大きな壁を感じた。また、ニュージーランドのスポーツ現場、教育現場では体罰は一切存在せず、子供たちは幼いころから多くのスポーツ、運動をしている。そのためスポーツが社会の基盤となっているという。ほかにもニュージーランドのスポーツスクール(NZIS)ではニュージーランドでのスポーツに対しての価値観についてお話を聞く機会があり、私自身の考え方に刺激をもらった。ニュージーランドの人々は、皆自由でとても親切であった。私もあの人たちのような器の大きな人間になりたい、日本のスポーツ現場にもニュージーランドの素敵な価値観を取り入れたい、その努力を私自身がしたいと感じた。
語学学校の先生と(大矢さんは左から3人目)
2週間で得たもの
現代文化学部2年 清水亮太
日本という限定された世界の限られた文化しか知らなかった私は、海外に暮らす人々の文化や考え方を今回の「海外スポーツ文化研修」で身近に体感し、知ることによって視野の広さや寛容さなどを学び、人間として1つレベルアップができたと考えている。また、スポーツを用いることで、それが1つのコミュニケーションツールとして活躍することを知った。多少言葉が通じなくても意味の理解や意思の疎通などができるのがスポーツの最も素晴らしい点であると感じた。スポーツを専攻しているものとして、これの有用性や重要性を肌で体感し、これからよりいっそうスポーツに対して真摯に向き合わなければいけないと考えるきっかけになった2週間であった。
ホームステイ先で
ニュージーランドから学べたこと
現代文化学部2年 丸本達也
私は今回「海外スポーツ文化研修」を通して様々なことを学ぶことができました。スポーツに対する考え方、また、人間力など日本とは違う方ばかりでした。スポーツでは何事も協力してチームスポーツを重視していることがわかりました。一人一人が笑顔でスポーツを行なっていることを実際に私も行いながら感じ、ニュージーランドのスポーツとはどういうものか感じ取れたように感じました。また、ニュージーランドの人の特徴として助け合い、優しさがあることがとても身にしみました。多くの人が気遣い、自ら話しかけ交流を高めるなど多くのことに積極的であることがわかりました。このように多くの国を知ることで様々なことへの考え方の多様性を理解できるいい機会になりとてもいい研修となりました。
友人とビーチでのひと時
ニュージーランドで学んだこと
現代文化学部2年 斎藤和樹
私は2月の2週間、ニュージーランドを研修地とする「海外スポーツ文化研修」に参加した。ニュージーランドで行った内容は、まず、10日間はホームステイをさせていただき、その後の4日間はホテルに泊まりつつ各地を訪問、そして帰国という流れだった。今回の研修で学んだことは、まだ自分の知らない世界があること、また、自分の未熟さも実感することができたことと思っている。日本は豊かな国で、他の国と比べてもいいところがたくさんあり、日本だけでいいと思うこともあったが、初めて海外に出て、日本にない国特有の良さであったり、また、国民性の良さも知ることができた。初めて行った海外でもあり、失敗もそれなりにあったがそれ以上にすごく楽しめたと思う。失敗をして学んでいくことが大事なのだとあらためて考え直すことができた研修になった。
バスケット仲間たちと(左端が斎藤さん)
海外スポーツ文化研修に参加して
現代文化学部3年 川越茜
ニュージーランドに行く前は英語があまり話せないので環境に慣れることができるか不安でしたが、ホストマザーやスポーツ学校の先生をはじめ、街行く人々が親切に温かく接してくれたのですぐに溶け込むことができました。スポーツ学校のカリキュラムが何度か変更になったりしたので驚きましたが、英語で理解すると共に対応力がついたと思います。これもまたニュージーランド人の大らかな文化であると感じました。ウェリントンは海に囲まれて日本とは違う景色が見えましたが、オークランドはビルが立ち並び坂のアップダウンが激しくアジア系の人が沢山いて日本と似たような景色でした。今回この海外スポーツ文化研修を通じて、日本とは違った、自ら行動し、積極的に会話に参加していく勇気を身につけ、感じることができました。来年も多くの学生が参加する事を願っています。
市民マラソンに参加(中央が川越さん)
研修を振り返って
現代文化学部2年 斎藤有香
私は15日間ニュージーランドに行き、ホームステイや語学学校、そしてスポーツ専門学校(New Zealand Institute of Sport : N.Z.I.S.)などに通うという今まで体験したことのないことをさせていただきました。ホームステイ先の家族はあたたかく私を迎えてくださり、英語が苦手な私でも理解できるように簡単な表現で、しかも大変ゆっくり話をしてくれました。とても不安でいっぱいでしたが、コミュニケーションをとることができました。午前中の語学学校、そして午後のNZISはもちろん英語で授業が進められましたので、聞き取ることや、理解することができず何度も聞き返してしまいました。ですが、スポーツをしているときは身振り、手ぶり、顔の表情など言葉が通じなくとも相互に理解ができる場面が多く経験できました。このあたりがスポーツのすばらしさだと痛感しました。たくさん学ぶことがあり、この研修に参加してほんとうによかったと思っています。座学の勉強だけではなく、ニュージーランドの自然や食べ物など文化に触れることもでき、ほんとうに充実した15日間でした。
市民マラソンを走り終えて(黄色のTシャツが斎藤さん)
New Zealandでの貴重な体験
現代文化学部2年 中田兼太
語学学校での授業では図書館へ行ったり、最後に他のクラスの生徒と質問をしながら授業を進めていきました。授業でもとても楽しく学ぶことができました。スポーツ学校(NZIS)では主にトレーニングを行ないました。トレーニングでは他の生徒たちと一緒に行ってとても楽しかったです。最終日の所長先生へのインタビューではNZISのことや社会的な話が聞くことができてよかったです。語学学校もスポーツ学校も最初は聞き取ることが難しく、ほとんどが体での動きを見て理解していたのでそこはもっと努力しようと思いました。他にもたくさんの行事があり、海でセーリングヨットに乗ったり、ビクトリアマウンテンに登ったりと、とても楽しい2週間を過ごすことができました。NZはいろいろな国の文化があり、他の生徒のホームステイ先の話を聞くのも面白かったです。ホームステイ先での生活も充実しており、料理もとても美味しかったです。この研修に参加することはかなり悩みましたが、結果的に参加してよかったと思っています。語学学校やスポーツ学校で学んだことを今後に活かせていきたいと思います。
トレーニングのガイダンス