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学部・研究科レポート

2019.02.25

歴史探訪 第4回 小江戸川越の街を散策する

現代文化学部 長尾 建 准教授

 残暑の名残がまだそこここに感じられる10月6日(土)、学生達は東武東上線「川越駅」に集合しました。前日の予報では、いまだ生暖かい雨が降りそぼつ天気ということでした。一方、当日は雨こそ降りませんでしたが、曇天の重苦しい天気でした。しかし、これが功を奏して、比較的人の出の少ない、探訪には絶好の一日となりました。

 まず学生達はバスの一日乗車券を購入し、川越大師・喜多院へと移動しました。まず手水場で手口を清め、大きな常香炉の煙を身に浴びて、いざ本堂で合掌。一方、おみくじがあったのですが、昨年の学生が凶を引いたと言うと尻込みして、誰も自身の吉凶を占いませんでした。その後訪れたのが客殿、書院、庫裏です。これは江戸時代前期の川越大火後、江戸城から移築された三代将軍家光の誕生の間、その乳母春日局の化粧の間などの重要文化財からなっています。ここでは時間を割き、しっかり見学しました。

20190225gendai_01.jpg喜多院

20190225gendai_02.jpg五百羅漢

 次に訪れたのが、同じ喜多院内にある五百羅漢です。こちらは江戸時代後期に彫られた500体を超える羅漢像が一堂に会していますが、中にそれぞれの干支(十二支)が彫られた像が必ず一体はあるということで、学生には自分の干支の動物が彫られた石像を見つけ、写真を撮るように命じました。なかなか楽しかったようで、学生は一生懸命探していました。

 途中アミューズメントパークのような川越熊野神社で一休みしながら、大正浪漫夢通りを経由し川越商工会議所の重厚感に驚きつつ、川越一の観光スポット・蔵造りの街並みに到着。例年歴史探訪は土曜日開催ということもあり、観光客でごった返すこの通りですが、前述のような理由で歩きやすかったのは僥倖でした。埼玉りそな銀行川越支店、時の鐘、大沢家住宅など、落ち着いて見学できました。見学を予定していた蔵造り資料館は、耐震化工事のため休館であることが事前に分かっていましたが、それでも時代を感じさせる一番街の風情に、学生達は時空を越えたような非現実感を味わったようでした。とくに中国からの留学生は、かつて知らない日本を再発見したようでした。

 その後、札の辻から再びバスに乗り、川越駅へ。そこで解散となりました。教員としては、今考えてみると、一番街で解散すべきだったと反省しています。菓子屋横町をはじめ、ここには学生が行きたかった場所がいっぱいあったはずなのだから...。

20190225gendai_03.jpg川越商工会議所

20190225gendai_04.jpg埼玉りそな銀行川越支店

20190225gendai_05.jpg時の鐘

 最後に学生の感想を二、三。

 「今回、川越に行ってみて、昔の人々の文化や知恵を知ることができたと思います。それに、古き良き文化を守っていくために、様々な工夫や努力が行われていることがわかりました」(T・R 男性)

 「今回の授業のようにただ座学で学ぶだけでなく歴史的な建造物を実際に見て学ぶことで、普段の授業では気づかないことにも気づくことができるので、これからはこのような機会を時間があれば増やしていきたいと思いました」(T・S 男性)

 「今回の探訪の中で驚いたことは、外国人観光客の多かったことだ。多くの外国人が日本の歴史的建造物に触れているところを見ると、日本という国がとても誇らしく思えた」(N・K 男性)

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