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学部・研究科レポート
オリンピアンがやってきた!!!(その1)
北京オリンピックに女子マラソンで出場の中村友梨香さんを迎えて
去る10月15日(月)に、名古屋国際女子マラソン(2008)で優勝し、その勢いで翌年の北京オリンピック女子マラソンにも出場した中村友梨香さん(大阪ガスグループ傘下にてメダリスト朝原宣治が主宰する陸上教室のコーチ職が現職)が本学を訪問してくださった。これは、現在本学のトレーニングセンターにてフィジカルコンディションアドバイザーを務めてくださっている石田奈生氏(翔英アドバイザーズ代表、本学現代文化学部大貫ゼミ2002卒)が間に入ってくださって実現の運びとなったものでした。
当日は、大貫担当のプレゼミナールIII・IVにて、石田氏がインタビュアーを務めるかたちで「アスリートとしてのこれまでと、これから」についてお話をいただき、当該ゼミ生には陸上部員も多いことから、中村氏と学生たちともども互いの経験をすり合わせるかのような実に興味深い質問・回答のやりとりが展開されました。
参加学生による感想を今回、そして次回の2回にわたって紹介します。
中村友梨香さん
石田奈生氏(駿大フィジカルコンディションアドバイザー)
「結果が出ず走りたくないと思ったとき、何か工夫できていたら、もう一度"楽しさ"を取り戻せていたら」中村さんのこの言葉はとても心に刺さりました。それは、今シーズンの体験と似ていたからです。私は、今シーズン途中にバーンアウトしてしまい、結果を出すこともできず走ることから背きたいと沈んだ時期が数か月ありました。その時は走ることの楽しさなどすっかり忘れてしまい、なぜ私は今走っているのだろうとそう思う日もありました。何をしても誰と話しても変わることはなく、ただ苦しく長い日々できっと中村さんも同じだったと思います。私の場合は、その後抜け出すことができ再び楽しく走り始めることができましたが、もし未だ抜け出せずにいたら思うと"辞める"の言葉が出ていたかもしれません。中村さんがおっしゃっていたように、あの時こうしていたらと辞めてから分かることはたくさんあると思います。実際私もあんなに苦しんでいたのにこんなことで抜け出すことができたのかと、今だからこそ分かることがたくさんです。ですが、それは客観的に振り返れるようになってからでないとわからないことでした。
中村さんの話やみんなの質疑応答から考えること感じることがたくさんあり、どれも今後の競技人生につながるいい時間になりました。私はこれからも自分らしく、そして何より楽しむことを第一に忘れず、中村さんのように世界で闘うために走り続けたいと思います。
大貫教授のプレゼミナールで北京オリンピック女子マラソン代表の中村さんが来てくださった。私は陸上競技部に所属しており、走り高跳びを専門としている。中村さんの陸上人生を聴いて多くのことを学んだ。中村さんは試合で1回目が良くても2回目の試合は記録が落ちてしまうことがあるため、毎回の試合で記録を出すのは難しいのだそうだ。そのため、1つの試合を決めてそこに調整をするのが良いと聴いた。それ以外の試合は練習試合感覚で今日は前半を突っ込んだり、一定のペースを保ったりなど目的を持って挑むのが良いとおっしゃっていた。私も毎回の試合で記録を出すのが難しいので、1つの試合に絞ってやってみたいと思った。
質問コーナーで、私はしばらく記録が出ていなくて今陸上が楽しくないのでこの先どうしたらよいかと質問をした。中村さんは「いつかスランプは終わる」と教えてくださった。中村さんも陸上が楽しくない時期があって共感するところがあった。記録が出ないときは助走の歩数を変えたり、踏切位置を変えたり、思い切って踏切足を逆にしたりなど普段やっていることを変えてチャレンジしてみるのが良いと教わった。他にも指導者に悩んでいることを打ち明けて糸口を見つけるのも1つの方法だと知った。ためになることばかりで中村さんに教えて頂いたことを実践して、また陸上が楽しめるのかなと思えて前向きになれた。中村さんの言葉を忘れず、これからの陸上を頑張っていきたい。このような機会を作って頂き大貫教授ありがとうございました。
プレゼミナールの授業で元マラソン選手の中村友梨佳さんのお話を聞く機会をいただきました。私はホッケー部で競技は違いますが、スポーツ選手としての先輩である中村さんからお話が聞けて、学べることが多くありました。中村さんが引退した理由や今思う後悔、メンタル(特に記録が伸び悩んだ時)についてなど、スポーツ選手にとって壁となるものをどう乗り越えたのか、などを聞くことができました。
実業団に入ってから、試合の数が高校よりも増え、毎試合ベスト記録を狙うだけに意識を向けるのではなく、大会ごとにプロセスを変えていたというお話が私の中で一番印象に残りました。大きい大会を目標とし、小さい大会を大きい大会の糧として挑むことが大事だということを知りました。また、中村さんは気持ちに左右されやすく、鏡で自分の表情をみて、気持ちを落ち着かせていたそうです。やはり、自分なりのルーティーンを持つべきだと思いました。引退してから、もっとこうしておけばよかったという後悔があり、その話を聞き、競技をやめた時に後悔しないよう、部活動に励んでいきたいと思いました。