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学部・研究科レポート

2017.06.03

留学生に大学周辺のことを知ってもらいました

天野 宏司 教授

 現代文化学部では、2017年度から新しいカリキュラムを進行させています。その目玉のひとつが、「留学生のケアに力を入れること」で、具体的には、1・2年生用に4つの授業を留学生用として開講しています。その中のひとつに「観光コミュニケーション論」という授業があり、この授業は大学に入ってきたばかりの1年生が、大学周辺を起点に、日本のことを学べるようにと設置しました。去る5月10日・5月17日の2回にわたり、それぞれ元加治駅集合・飯能駅集合で大学周辺の事を知るための巡検をしましたので、その実施報告です。

5月10日 元加治駅集合
 この日は、大学の最寄り駅である西武池袋線元加治駅に集合しました。
 西武池袋線は、1915年に武蔵野鉄道として開業し、元加治駅の開業は1926年であること。現在、駿河台大学のバスターミナルになっている土地が、西武鉄道のものであることを入口に立つ看板で確認します。元々、入間川の砂利を輸送するためのトロッコの操車場があったところを現在バス乗り場として利用し、その鉄道ルートの跡地が、バスターミナルから入間川まで一直線に伸びる坂道であることを学びました。
 続いて入間川まで下り、入間川によって削られた河岸段丘面を、河に近いところから、下位段丘面→中位段丘面→上位段丘面と昇っていく事をアナウンスし、段丘面から水が湧き出している様子を確認します。入間川の砂利採集が東京方面のコンクリートとして使われたこと・砂利採集により河床が下がったことなどを学び、実際に河床が下がった様子なども確認しました。
 段丘崖の斜面を登る坂道が急であることを体感しながら、白鬚神社で神社の参観マナーとして「参道の真ん中は、神様の通り道であるので踏まない」ことなどを聞き、この地にある富士塚を見学します。
 その後上位段丘面まで上り詰め、入間川の対岸に見える大学の校舎とほぼ同じ高さになることを確認し、入間川のこちら(元加治駅)側と、対岸(大学)側で対称的になっていることを確認しました。
 途中途中で、段丘崖から水がわき出ている様子を確認し、11:00からの2限に間に合うように解散です。

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5月17日 飯能駅集合
 この日は、街場であった飯能について学ぶために飯能駅集合です。
 まず、飯能の駅が元々は北口しかなく、北側が街の中心であったことの説明を受け、北側に材木問屋が沢山並び、西川材を鉄道輸送していたことを学びます。鉄道輸送が導入される以前、江戸時代には入間川を筏(いかだ)を組んで、輸送していたこと、その上荷として、薪炭・檜皮などを輸送していたことは既習です。
 飯能の街は谷口集落で、入間川が山間部から平野部に出てくる境目に存在し、こういう所では、山間部の生産物と平野部の生産物を交換するための市場が立つこと。飯能では「縄市」とよばれ、6・10のつく日に開催される六斎市であったことを学びます。飯能は、西川材の他、明治維新前後から生糸・絹を出荷して賑わっていました。その名残が、今も多く残る蔵造りの店です。その中でも一際立派な「絹甚」は、開館前であったため外側からの見学になりましたが、漆喰製の耐火建築になっていることを学びます。その後、観音寺に赴き、アニメ「ヤマノススメ」にも出てくる白い象の像を見た後、武蔵野鉄道敷設時から観光資源として活用されていた「飯能河原」を見た後、飯能市郷土館で筏流しの模型を見て解散となります。
 授業者を含め、2限の授業があったため、慌ただしい巡検でしたが江戸時代の飯能の面影を伺える内容であったと思います。

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 以下、参加した学生にレポートを書いてもらいました。日本語が少し怪しい部分がありますが、敢えて原文のまま、載せます。この後、添削をして、正しい日本語を使用できるようにすることが、教員に課せられています。

HUANG ZHIMIN(黄 智岷)

 先日、元加治巡検や飯能巡検をしました。大学の学以来、初めて大学の周辺に行ったり、周辺のことを知ったりしました。正直、この前元加治や飯能のことについて、全然知らず、興味も全然ありませんでした。ですが、元加治巡検や飯能巡検をしたことに通じて、大学の周辺の印象を変わった上に、魅力的だと感じました。町がぽっとしないところを少し知ると、意外に面白く、不思議だと思います。特に飯能の自然豊かさが非常によく、実感すると、気分が穏やかになります。本当に自分が大学の周辺について認識さらに深く広めました。
 これからもたくさんところの良さを発見し、自分の視野を広げたいと思います。

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