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学部・研究科レポート

痛風という病気はぜいたく病ともいわれ、グルメな人が罹りやすい病気とよく言われる。痛風の原因は体液の中で飽和量をこえて固体となった尿酸の結晶が、関節などに入り込み痛みを生じることにある。尿酸はプリン体という栄養分が分解されるときに生じるものだが、プリン体含有量の多い食材としては魚の干物、レバー、白子、エビ(大正エビ、クルマエビ)など1)がある。白子やエビはやや高級食材といったイメージだが、干物は生魚と比べ安価なことが多いし、レバーもそれほど高級食材といったイメージはない。よく原因と言われるウニやカニにも含まれているが、それほど多いというわけではない。グルメな人が罹りやすいというのはイメージでしかないといえるだろう。それではなぜぜいたく病と言われるようになったのだろうか。

それは酒も尿酸濃度の上昇に関係してるからだと思われる。豪華な食材をたくさん食べるというより宴会等で酒をたくさん飲むことが痛風の原因になることが多い。酒の主成分であるアルコールを分解するときにも尿酸値の上昇がみられる他、大量に飲酒すると乳酸が尿中に排泄される際に尿酸の再吸収が促進され血清尿酸値が上昇する2)ことが分かっている。また、ビールや日本酒にはそれほど多いわけではないがプリン体もそれなりに含まれている1)。最近はプリン体ゼロの発泡酒が発売されているのをよく見かけるが、尿酸値の上昇にはアルコールも関連している。少しでも予防したいという意味合いでプリン体ゼロのものを飲むのはいいだろうが、すでに尿酸値が高く、それを減らしたいという場合は飲酒自体を控えないと効果は望みにくいだろう。


1) 公益財団法人 痛風・尿酸財団 食品・飲料中のプリン体含有量 (2025年10月10日閲覧)
2) 森脇優司(2019). アルコールと尿酸. 痛風と尿酸・核酸 43 (2) p129-134

原稿執筆者:スポーツ科学部准教授 信太直己

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