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学部・研究科レポート

学校の勉強は、ビジネスの現場で役に立つのだろうか。漢字の読み書きや九九はともかくとして、高校、大学と進むにつれて、勉強の内容は難しくなるし、何の意味があるのかわからなくなる。そんなことを考えたことはありませんか。

実は、今から百数十年前の明治の時代にも、大学での勉強は、ビジネスに役に立つのだろうかという議論がありました。具体的には、大学などの高等教育機関の卒業生と、商家の奉公人である丁稚出身者とのビジネスマンとしての優劣が議論されたのです。

大学の卒業生などは、雇う側にとって使いにくく、丁稚上がりの方が役に立つという意見もあったようですが、大正時代になると、大きな会社の経営者は大学などの高等教育の卒業者で占められるようになりました。経営者たちは、高いレベルの学校教育を受けた若者を評価したのです。

なぜでしょうか。おそらく、ビジネスの世界で活躍するために必要な先見性、イマジネーション、独創性などを培う上で、学問を通じて身につけた教養が必要であると考えられたからだと思います。そうした事情は、現代でも変わっていないように私は思うのですが、皆さんはどのように考えるでしょうか。

執筆者:経済経営学部教授・学長 大森一宏

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