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学部・研究科レポート

2025.03.24

令和6年度法務省人間科学系体験プログラム(法務教官・法務技官)参加報告

法務省人間科学系体験プログラム(法務教官・法務技官)では、少年院での矯正教育や少年鑑別所での鑑別実施手続に係る見学実習を行うことができます。 今回、春季の本プログラムに参加された心理学研究科1年の川瀬さんが、見学実習の報告記事を寄稿してくれました。
川瀬さん、貴重な経験を教えてくださり、ありがとうございます!

少年鑑別所

このたび、私は法務省人間科学系体験プログラムに参加し、法務教官および法務技官の業務について学ぶ貴重な機会を得ました。本プログラムを通じて、矯正施設における被収容者の処遇や支援の実際について理解を深めるとともに、職員の方々が持つ専門的な知識や職務に対する姿勢についても多くのことを学びました。

特に印象に残ったのは、心理技官が行うアセスメントの過程を学び、実際に面接技法を体験したことです。模擬面接では、「非行少年役」と「面接者」の両方を経験し、それぞれの立場から対話の進め方や課題を学びました。面接を行う際には、少年の内面にどのように寄り添い、どのような質問を投げかけることで本音を引き出せるのかを考えながら進める必要がありました。

実際にロールプレイを行うと、少年の心理状態に応じた対応の難しさを痛感しました。例えば、非行の背景について質問しても、少年役の方は「別に」「わからない」といった曖昧な返答を繰り返し、会話を続けることが容易ではありませんでした。そのような状況では、単に質問を重ねるだけではなく、共感的な態度を示しながら相手の気持ちに寄り添うことが重要であると実感しました。また、言葉の選び方ひとつで少年の反応が変わることを学び、鑑別技官が慎重に言葉を選びながら対話を進めている理由を理解することができました。

このプログラムを通じて、私は少年鑑別所の役割や業務への理解を深めるとともに、少年の更生支援における対話の重要性を強く認識しました。この貴重な経験を活かし、今後も更生支援や犯罪予防についての学びを深め、知識とスキルを磨きながら学習を続けていきます。

心理学研究科 川瀬優生

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