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学部・研究科レポート
みなさん、はじめまして。岩橋真知子と申します。
本学に限らず、大学のスポーツ科学部では、スポーツを科学的な視点から学ぶ多くの科目が設けられています。たとえば、運動による身体の変化を解明する「運動生理学」、美しいスポーツ動作を探求する「バイオメカニクス」、運動能力を向上させるための「トレーニング学」、さらにはスポーツによる外傷や障害を予防するための「エクササイズ科学」などがあります。これらの科目では、実験や実技を通じて計測やデータ分析を行い、さまざまな課題を解決する力を養います。
加えて、本学では、社会学や心理学、文化研究などの人文学的な視点から「スポーツとは何か」を考える科目も充実しています。本日は、その一環として「ヒット映画を通じてスポーツを考える」という私のゼミナールについてご紹介いたします。
では、以下の3本の映画について聞いたことはありますか?
本学に限らず、大学のスポーツ科学部では、スポーツを科学的な視点から学ぶ多くの科目が設けられています。たとえば、運動による身体の変化を解明する「運動生理学」、美しいスポーツ動作を探求する「バイオメカニクス」、運動能力を向上させるための「トレーニング学」、さらにはスポーツによる外傷や障害を予防するための「エクササイズ科学」などがあります。これらの科目では、実験や実技を通じて計測やデータ分析を行い、さまざまな課題を解決する力を養います。
加えて、本学では、社会学や心理学、文化研究などの人文学的な視点から「スポーツとは何か」を考える科目も充実しています。本日は、その一環として「ヒット映画を通じてスポーツを考える」という私のゼミナールについてご紹介いたします。
では、以下の3本の映画について聞いたことはありますか?
1. 『42 ~世界を変えた男~』
この映画は、メジャーリーグ初の黒人選手として活躍したジャッキー・ロビンソンの伝記映画です。ロビンソンがメジャーデビューを果たしたのは、第二次世界大戦終結からわずか2年後の1947年。当時は、現在よりも人種差別が横行していた時代です。映画には、彼が球場で白人選手からボールをぶつけられたり、遠征先のホテルで宿泊を拒否されたりといった、過酷な差別を受けるシーンが描かれています。ロビンソンがこうした差別にどのように立ち向かい、愛する野球を続けていったのかが、この映画のテーマとなっています。
2. 『コーチ・カーター』
舞台は、カリフォルニア州で最も犯罪率が高いとされるリッチモンド市にあるリッチモンド高校。この高校では、大学進学率がわずか6%、生徒の半数が卒業できず、その多くが逮捕されるという厳しい状況です。同校バスケットボール部の部員たちも、貧しい家庭環境や荒んだ生活により、授業や練習を頻繁に休む状況にありました。そんな中、かつて同校で活躍したOBのケン・カーターがコーチとして赴任し、チームの再建に挑みます。このようなストーリーは、多くのスポーツ映画やアニメで見られる展開ですが、実際のスポーツ界でも、勝てなかったチームが努力を重ねて勝ち上がる事例はたびたび報じられます。この映画は、「良い指導者とは何か」を考えるうえで、非常に示唆に富んでいます。
3. 『ミッドナイトスワン』
この日本映画は、トランスジェンダーの人生を描いた作品ですが、スポーツ映画としての要素も含まれています。バレリーナを目指す二人の女子中学生が登場し、それぞれ異なる悩みを抱えています。一人は貧困や母親からの虐待によってレッスンを継続できず、もう一人は裕福ながらも練習中の怪我でプロを目指す夢を断念します。彼女たちの物語は、スポーツが抱える課題や、社会問題との関わりを考えさせられる内容となっています。
このゼミでは、これらの映画を通じて、人種差別やLGBTQの課題、若者の貧困といった社会状況を読み解きます。そして、スポーツが社会において果たす役割や可能性について、多角的に考察することを目的としています。
みなさんも、スポーツが持つ力について、一緒に考えてみませんか?大学での学びが、きっと新しい視点や発見をもたらしてくれるはずです。ぜひ、私たちと一緒に学びましょう!お待ちしています。
みなさんも、スポーツが持つ力について、一緒に考えてみませんか?大学での学びが、きっと新しい視点や発見をもたらしてくれるはずです。ぜひ、私たちと一緒に学びましょう!お待ちしています。

文章執筆者:スポーツ科学部 准教授 岩橋 真知子