MENU
アクセス
  1. トップ
  2. 学部・研究科レポート
  3. 日々是YouTubeサーフィン

学部・研究科レポート

YouTubeはオンライン動画のプラットフォームとして2005年2月に3人により設立された。2006年11月には約2000億円でGoogleに買収され、現在は子会社である。利用可能なコンテンツは幅広く、教育用ビデオも含むため、今年11月にオーストラリアで問題があるという理由で16歳未満の使用が禁止されたSNSからは対象外とされた。
YouTuberの行動パターンをミクロの視点でみてみよう。YouTuberのチャンネルにまず(1)好きなことは誰しも何か持っているだろうが、「不特定の他者」にそれを公開するという、承認欲求を見ることができる。(2)チャンネル登録者が増加し1000人あたりを達成すると新しい動機が芽生え始める。これでお金をもうけたいという動機であるが、それは実際に、YouTubeの規約に基づく収益化として実現できる。そして(3)動画に広告が入ったりプロモーション(企業の製品を紹介)が始まる。この時点で承認欲求や自己実現の上に、さらに不特定の他者をより多く取り込もうとする意図がコンテンツ作成に加わってくる。
この時点でYouTuberの趣味に惹かれて見始めた視聴者には輝きが失われると映るかもしれない。ここまで来ればもうテレビ放送事業と変わらない。実際、テレビ局としてやってきたことを1人でできるだけでなく、経営的にもテレビ局である。Tubeとは、昔のテレビ(ブラウン管)のことで、まさに「YouTube」である。YouTuberの真の姿とは、ライバル会社を打ち負かそうと日々マーケティングの戦略を練っている経営者と言えるのだ。
執筆者:経済経営学部 教授 大山 明男

関連リンク

学部レポート

    PAGE TOP