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学部・研究科レポート

2024.10.22

化粧(メイク)と心理学

化粧心理学は1980年代から主に女性を対象に研究されてきました。これは、伝統的に「化粧は女性がするもの」と認識されてきたためです。そのため、化粧に関する研究も女性を中心に行われ、化粧が自己評価や感情調整にどう影響するのかが主に調べられてきました。しかし、これにはいくつかの問題があります。

まず、化粧を女性だけに結びつけることで、「女性らしさ」や「美しさ」を化粧によって強化すべきだという考えを助長してしまいます。これにより、女性に「化粧をしなければならない」という社会的プレッシャーを与えます。それに対して、男性は同じような期待を受けることが少なく、結果としてジェンダーの不平等が強調されます。
実際には、化粧を楽しむのは女性だけではありません。現代では、男性やジェンダーにとらわれない人々も化粧を行っていますが、化粧心理学の研究は女性に偏っており、他の性別への影響が十分に調べられていません。今後は、性別に関係なく、すべての人に対して化粧がどのような影響を与えるのかを公平に研究し、ジェンダーや性の多様性を尊重することが求められます。

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