日本だけではなく、世界のあらゆる国や地域で、オンライン化が進んでいます。法律の世界も例外ではありません。

みなさんは訴訟のシーンをドラマや映画で見たことはあるでしょうか。みなさんのイメージどおり、これまで訴訟をするためには直接裁判所に行かなくてはなりませんでした。

しかし、2022年5月に民事訴訟法のIT化法案が国会を通過し、民事訴訟もオンライン化が進められています。具体的には「3つのe」、すなわち、e提出、e事件管理、e法廷が導入される予定です。訴状をオンラインで提出できるようになったり、裁判に必要な資料をオンラインでデータ管理できるようになったり、当事者が法廷に来ないでもウェブ会議で訴訟を進めることができるようになったり、といった未来の新しい民事訴訟制度がすぐそこまで近づいています。

民事訴訟のIT化は、ただ単に便利であるというだけではありません。障害や病気のために裁判所に出向くのが難しい人、ドメスティックバイオレンスの被害にあっていて配偶者に対面で会うのが怖い人など、離島など交通の便の悪い場所に住んでいて裁判を諦めていた人など、弱い立場にある人が泣き寝入りをすることなく、訴訟を通じて権利を実現できる社会に近づく一歩になることも期待されています。

また、構想段階ですが、将来はAIを司法の場に活用することも検討されています。大学生になると、アルバイトを始める人も多いでしょう。たとえばアルバイト先で給与の未払いやハラスメントなど、なにかトラブルに遭遇したとき、すぐに弁護士に相談に行ける人はそんなには多くないかもしれません。そんなとき、信頼できるAIサービスを用いて、解決することも可能になる未来がくるかもしれません。

法律の世界も、社会の変化とともにどんどんと変わっていきます。大学で変化し続ける法律を学んでみませんか？