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学部・研究科レポート
法学部教授 染田 惠
刑事法関係ゼミ合同課外授業の背景と目的
担当する「ゼミナールI」(3年生)と大学院科目「刑事法研究」では、犯罪・非行、司法福祉と地域生活課題、そして保健・医療・教育等関連領域に関し、掘り下げて探究しています。
合同課外授業の目的は、高齢受刑者の刑務作業を中心に、施設の各所参観によって実情を体感し、長期受刑により高齢化が進む受刑者の処遇の実情と課題等について、施設側説明と質疑応答を通じて具体的に学び、同時に、専攻分野への理解を深めることです。
今年で150年の歴史を有する千葉刑務所を選んだ理由は、執行刑期10年以上の長期刑受刑者専門の刑事施設に指定され、現在、収容者の過半数を占める350名余が無期懲役受刑者で、他施設より高齢化が進んでいて(約3割)、福祉、医療等と刑事司法の交錯領域について、実践的に学ぶことができるからです。
合同課外授業の目的は、高齢受刑者の刑務作業を中心に、施設の各所参観によって実情を体感し、長期受刑により高齢化が進む受刑者の処遇の実情と課題等について、施設側説明と質疑応答を通じて具体的に学び、同時に、専攻分野への理解を深めることです。
今年で150年の歴史を有する千葉刑務所を選んだ理由は、執行刑期10年以上の長期刑受刑者専門の刑事施設に指定され、現在、収容者の過半数を占める350名余が無期懲役受刑者で、他施設より高齢化が進んでいて(約3割)、福祉、医療等と刑事司法の交錯領域について、実践的に学ぶことができるからです。
参観当日の状況
8月8日の訪問では、高齢者・障害のある受刑者が主として作業している2つの工場や長期熟練受刑者の工場(靴、工芸品、御神輿、木工)のほか、コンピュータを駆使した印刷工場、新しく整備された冷房設備のある舎房や車いすで入浴できる浴場なども参観しました。その後、長期受刑者処遇の概要と課題を分類教育部首席矯正処遇官の方から説明を受け、質疑応答に入りました。
受講生の感想と成果など
感想を見ると、①受刑者は罪名や刑期から想像していた、凶悪な感じではなく、普通の人。まじめに刑務作業に取り組んでいて、更生の可能性を感じた。この事実を、社会に広報して、犯罪者に対する社会の偏見を減らしていくべき。
②刑務官の方が受刑者と一人の人間として接し、日々向き合っている姿を見て、今まで半信半疑だった犯罪者の更生について、間接的ではあるが実感できた。無期刑受刑者を生まない世の中作りと、刑務所釈放後に自分の力で生きられるよう、万全なサポート体制の強化が大切。
③釈放後、生きていく上での困難に直面し、刑務所での生活に戻りたい気になる高齢受刑者もいるのではないか。刑務所での安定した生活を求めて再犯へ走れば、新たな犯罪被害者が減らない理由の一つとなり得ると感じた、など多様です。
ごく一部の紹介ですが、刑事司法実務と研究に長年携わってきた担当教員の予想を超えたフレッシュで率直な感想や意見が多数寄せられ、体験型課外授業の意義を実感しました。
②刑務官の方が受刑者と一人の人間として接し、日々向き合っている姿を見て、今まで半信半疑だった犯罪者の更生について、間接的ではあるが実感できた。無期刑受刑者を生まない世の中作りと、刑務所釈放後に自分の力で生きられるよう、万全なサポート体制の強化が大切。
③釈放後、生きていく上での困難に直面し、刑務所での生活に戻りたい気になる高齢受刑者もいるのではないか。刑務所での安定した生活を求めて再犯へ走れば、新たな犯罪被害者が減らない理由の一つとなり得ると感じた、など多様です。
ごく一部の紹介ですが、刑事司法実務と研究に長年携わってきた担当教員の予想を超えたフレッシュで率直な感想や意見が多数寄せられ、体験型課外授業の意義を実感しました。
