現代文化学部 法学部からのお知らせ

エコツーリズム実践I 実施報告 聖天院・高麗神社めぐり

2016/07/10 授業の一風景

 現代文化学部のエクスカーション授業である「エコツーリズム実践I」の第3回授業が、6月11日(土)に「聖天院・高麗神社めぐり」と題して、日高市にて実施されました。
 この授業では、大学のある飯能およびその周辺地域を訪れ、その自然環境と歴史文化を知り、その保全と活用について考えます。
 今回は、日高市の聖天院と高麗神社を参拝するとともに、日高や飯能の昔について考えました。参加者は8名でした。

エコツーリズム実践I 実施報告3

現代文化学部 福永昭教授

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 716年大和朝廷は武蔵国に高麗郡(こまぐん)を設置し、中国東北部から朝鮮半島に栄えた高句麗(こうくり)という国から日本に渡来した人たちを、関東一円から呼び集めました。人数は1799人といわれ、高い技術と文化、そして、長年にわたるたゆまぬ努力によって、豊かな土地をつくりました。
 高麗郡の位置は、現在の日高市、飯能市を中心に、入間市、狭山市にまで及んでいます。その中心には、初代郡司の高麗王若光(こまのこしきじゃっこう)を祀った高麗神社があり、代々、若光の子孫の方が神主を務めています。高麗神社に隣り合って聖天院がありますが、若光の墓といわれる高麗王廟が大切に維持保存されています。
 2016年(平成28年)は、武蔵野国に高麗郡が設置されて1300年を迎え、日高市は「高麗郡建郡1300年記念事業」を推進しています。
 以下は、参加した学生のひとりから提出された参加報告の一部です。


現代文化学部 藤ノ木祥真

 今回は高麗に行きました。今回も初めて行く地でどんな場所なのか楽しみな気持ちで向かいました。西武線高麗駅を降りると、やはり周りはほとんど何もなく田舎でした。

 まず聖天院勝楽寺に行きました。高麗王若光がこの地を開拓しましたが、その若光を祀るために聖天院勝楽寺は僧勝楽によって751年に創建されました。本尊は若光の守護仏である聖天像です。

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 後日、僧秀海が中興の祖として法相宗から真言宗に改宗しました。江戸時代になると、末寺54ヶ寺を擁し、15石の朱印状を拝領し、隆盛をきわめていました。

 聖天院の後は、高麗神社に向かいました。高麗神社の入り口には、将軍標があり、来訪者を出迎えています。朝鮮半島北部の高句麗国からわが国に渡来した高麗王若光が高麗神社の祭神です。『埼玉県史』によると、現在の日高市と飯能市にある高麗郷はやがて日高市、鶴ヶ島市、入間市、狭山市の一部も含め高麗郡となったといいます。神社の境内の奥には、高麗家住宅があります。

 今日は、大学のある飯能の歴史の一端に触れたような気がしました。

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