現代文化学部 法学部からのお知らせ

学部DAY実施報告 その3

2016/03/02 学部行事

 11月25日(水)は、全学的に学部DAYという特別授業が実施されました。学部DAYとは、通常の授業の枠組みではできない学びを経験してもらうために、学部ごとにさまざまな取組をするための日として、毎年実施されています。
 現代文化学部では、"キャリア"をキーワードとして各学年に分かれて、実施しました。今回は2年次生対象の学内プログラムについて報告いたします。

『はたかち』カードを使った自己理解とグループワーク

現代文化学部 小林奈穂美准教授


 2年次生を対象に136名が参加して行われました。講師にお招きしました作田 稔氏は「はたかち」カードを開発した、NPO法人日本キャリア・カウンセリング研究会の理事でいらっしゃいます。同研究会からファシリテーターとして、堤氏、上月氏にもお手伝いいただきました。

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 内容は、働く上での価値観について考えを深め、言葉にして表現をするために開発された『はたかち』カードを使い、言葉を大切に使いながら小グループによる、自然な気づきを深めるワークショップです。個人ワークとグループワークでお互い自分について語る時間を十分にとりながら進めるという進め方です。

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 まず、個人ワークでどのような状況、環境で働きたいか、どのような仕事でありたいかといった、働く上で求める価値を文章で示した20枚の『はたかち』カードから、自分が働く上で大切にしたいことを選びます。そのあと、それを回りの人と語り合うことで、自分の価値観と他人の価値観が違うということを目に見える形にして気づかせることができるという、大変よく考えられたプログラムです。

 最後には、内的キャリアの意味・意義・価値についてまとめられ、ファシリテーターの方々おひとりずつから、以下のような学生への暖かいメッセージをいただきました。

1.人は、ただ1回の人生、世界中、1人しかいない自分
2.「健康」が一番の財産 それを元手に、「信頼」を作る
3.世の中の「一隅」を照らす人になる 一生をかけて、「仕事」を積む

 豊富なキャリアをお持ちの皆様の話は、学生にも説得力があったようです。終始、和やかな雰囲気のまま終わることができました。

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 後日、今回担当いただいた、講師の皆様からいただいたコメントを紹介いたします。

【堤氏】
 小林先生の熱心なご指導によって、学生たちの規律正しい受講姿勢と共に、何時も気持ちの良い授業が出来るのは、有難く、楽しいことだ。隣り合った友達とお互いに選択をしたカードを説明し合いながら、生き方・働き方には、いろんな考え方があること、その中で、自分らしさがどのあたりにあるのか、を考えてもらう。
 最近の傾向として、安定した仕事を望む、と余暇の活動を大切にしたい、が現れるのは理解できるが、チャンスがあれば独立したい、等、自立するような考えがもっとあってもと思う。

【上月氏】
 学生の多くが大変嬉しそうな表情で、話し合っている事が目立った。はたかちの話を聴くことで、今までぼんやりしていた仕事についての自分の考え方が、明確になる事に快感を覚えることや、話し合いの相手方の意見を聴くことと、自分が発言する事により自己認識が鮮明になる事、などによるのかもしれない。
 選んだカードは安全な生き方を志向している事が多いのは、人生経験から言って無理からぬ事とは思うが、何か物足りなさを禁じ得ないのは、私だけだろうか。

【作田氏】
 この授業は、自分で考え、自分でメモを作り、普段余り話さない、自分の内側の価値観や考え方を、口に出して、相互に話して初めて成立する。同じ身近な仲間が、どんな背景を持て、今ここで学んでいるのかを、少しだけでも確認し合えた意味は大きかったように学生の表情から見受けられた。加えて、学生達の視線が少し改まって、正面を向き、社会人の話しを聴こうとする姿勢を持っていたことは好印象であった。

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