現代文化学部 法学部からのお知らせ

学部DAY実施報告 その1

2016/02/06 学部行事

 11月25日(水)は、全学的に学部DAYという、特別授業が実施されました。学部DAYとは、通常の授業の枠組みではできない学びを経験してもらうために、学部ごとにさまざまな取組をするための日として、毎年実施されています。

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 現代文化学部では、"キャリア"をキーワードとして各学年に分かれて、実施しました。今回は1年次生対象の学内プログラムについて報告します。

『金銭基礎教育プログラム』

現代文化学部 小林奈穂美准教授

 1年次生を対象に午前と午後に分かれ、総勢145名が参加して行われました。このプログラムは、MoneyConnection®認定講師である井上さんと、育て上げネットの永山さんにお願いしました。

 「金銭基礎教育プログラムMoneyConnection®」とは、楽しみながらお金の本質が分かるワーク中心の授業です。高校を中心に632校、86,902人(平成27年10月末現在)が受講しているプログラムと教材を使い、「稼ぐこと」「働くこと」が何であるか気づくように考えられています。

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 最初は、自由席で8人のグループに分かれて座ります。まず、一人暮らしに必要な生活コストを考える個人ワークから始まります。家賃や交際費、税金や保険に必要な金額を予想し、もし、給与が20万円だったとしたら、生活していけるのかを考えシートに記入します。一人暮らしの学生もいるので、家賃や水道・光熱費はすらすら記入できても、健康保険料や住民税は意識したこともなく、相場を聞いてがくぜんとした学生も大勢いました。「こんなに税金ってかかるものなの」「20万円超えてマイナスだ」「交際費って何?」と声が上がります。

 次はカードを使ったゲーム形式のワークで、働き方と月収から生活スタイルをシミュレーションしていきます。表に稼ぎ方・働き方カードと書かれたカードを一人一枚ずつ引きます。裏面には「コンビニ店員・時給制・フリーター」「プログラマー・日給制・派遣社員」「営業・月給制・正社員」などいろいろな設定が書かれています。そこで、同じ働き方どうしが一緒になるように改めてグループに分かれます。続けて表に月収カードと書かれたカードをやはり一人一枚ずつ引きます。裏返すと「15万円」「30万円」「100万円」と書かれています。自分の引いた稼ぎ方・働き方で、次に引いた月収を稼ぐには1カ月にどのくらい働けばよいのか、一カ月は何時間あるのかを各自計算しシートに記入します。すると、時給で働いて100万円という計算が成り立たないことに気づいたり、それぞれの働き方で自由時間や食事する時間がどのくらいあるかが見えてきます。

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 そのあと、同様に暮らし方カードを引きます。「40歳・賃貸マンション・結婚していない・子どもなし」「32歳・実家・結婚している・子ども一人」などと書かれたカードを一枚ずつ手にします。今まで引いたカードと、暮らし方カードの設定で、なにをどう感じたか、その理由を書きます。「これじゃ、無理」「お金があっても、この歳で一人暮らしでは寂しい」「結婚していてフリーターじゃまずい」「これじゃ、一生、実家生活だ」など、グループ内で話が盛り上がります。

 最後に井上さんからご自身の体験を話していただきました。学生時代にスポーツをやっていた井上さんの話に共感する学生も多く、説得力があり真剣に聞き入っていました。受講生は、「お金をもらって生活していくことがどんなに大変なことかがわかりました」「社会人になるとお金がたくさんあると思っていたが、税金や生活費などの計算をしないと生きていけないと思いました」「現実の状況をもっと知って、これからの進路を考えて行くようにします」「最後に先生の体験談を聞いて、いったい自分は何がしたいのかをまじめに考えないと苦労するなと思いました」などの感想がありました。

 このようにして、未来の生活をリアルにイメージすることで、少し先のことを意識しながら、稼ぎ方・働き方を選択することの大切さを学ぶことができたようです。

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