法学部 法学部からのお知らせ

5月21日オープンキャンパス模擬授業・もうひとつの予告編

2016/05/14 オープンキャンパス

 5月21日(土)に、オープンキャンパスが開催されます。法学部の模擬授業の中身を、ちょっとだけお見せします。続きはぜひ、当日の模擬授業で!

道路はいったい誰のもの―行政法―

法学部准教授 倉島安司

 われわれの周りにはたくさんの土地がありますが、その多くは、誰かが所有権を持っている私有地です。だから例えば、マンションの1階にある駐車場を通り抜ければ反対側の駅に簡単に出られるとしても、マンションのオーナーが「私有地につき通り抜け禁止」という看板を出しているのに、そこを勝手に通ることはできません。

 ところで街中には、国道や県道などの「公道」とよばれる道路がたくさん走っています。そしてその中には高速道路のように、お金を払わなければ勝手に入っていけない道路もありますが、ほとんどの街中の道路は、誰もがタダで、特別の許可なく通ることができます。

 ではこれらの道路は、すべて国や県の所有物で、われわれは税金を払っているから、納税者として勝手に通れるのかというと、実はそうではないのです。「公道」の多くは確かに国や県などの所有物なのですが、じつは世の中には、私有地の上を走っている「公道」もたくさんあるのです。

 ではなぜわれわれは「公道」を通るとき、その土地が誰の所有かを意識しないで、自由に通れるのでしょうか。他人の土地の上を走っている「公道」を誰もが自由に通るために、日本にはどのような法制度が存在しているのでしょう。

 この世の中にある道路や公園や県庁など、誰もが当たり前に出入りしている公共の場所について、それらがどういう法制度によって支えられているのかを考えながら、行政と法にまつわるこの世のしくみを、少しのぞいてみましょう。



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