発表(14) ←戻る 目次 次→

要約:

今大将は督の君が世間話のついでにお話になった麗景殿の細殿の女性と一夜をすごします。

朝になり二人は戸を開けて語ります。その様子をかげで中納言がみていました。聞き耳を立てていると、どうやら二人は一線をこえたということがわかりました。中納言は女性のはずの大将のこの話に驚きます。信じられずに大将が一人になった時大将を間近で見ていました。

すると、ひげが生えているのがわかりました。またも驚く中納言をしりめに大将はその場を去ります。中納言はこの人は(昔)大将本人ではなく、そのゆかりの人だろうと思いました。

そこでなんとかこの人を通じて(昔)大将にあおうと思い二条殿へ行きます。しかし大将は不在でした。がっかりしてかえろうとしたころびわと琴の合奏が聞こえてきました。演奏のすばらしさに奏者に興味をもった中納言は中の様子をうかがっていました。するとちょうどよい月が出てきました。

中の人々もみすを上げ月をみはじめます。ちょうど中がよく見えるようになりました。

奏者は美しい吉野の姫君達でした。中納言は督の君とのことでおさまっていた好色癖がまた顔をだしました。なんとか自分をアピールしようと思ったのですが、大将の住まいで好色事をしでかすのはやめようと思い直し、後ろ髪をひかれるおもいでその場を去ります。

六月十余日に督の君の住まいで詩作会が催されました。そこへ大将から中納言への使いが、中納言のところに来ます。詩作会に招かれた中納言は(昔)大将に会えることを期待していましたが会えたのは琵琶をひいていたあの姫君なのでした。

大将にうらみごとをいう中納言でしたがいつしか姫君のおかげで心がなごみ、そのうちに姉のほうにまで目を向け出すのでした。

問題提起(ダイジェスト)

T大将の思惑
U中納言の単純さ
V周囲の人々の二人の評価
Wなぜ中納言はかっこ悪くて好色なのか
X大将と中納言は大差ない

発表者:古川  直美

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