門出を祝して

3月18日は、本学の卒業式です。卒業生・修了生の皆さん、おめでとうございます。本学での学生、あるいは院生としての生活は、いかがでしたか。おそらく、この間入学したばかりと思っていたらもう卒業かと、時の流れの速さを、実感しているのではないでしょうか。卒業式のシーズンになると、私たち教職員も、皆さんの顔を眺めながら、いろいろな感慨にふけります。

もっとも皆さんは、のんびりと感慨にふけっている暇はないのかもしれません。卒業式を終えると、すぐに新しい生活が待っています。いろいろな準備に追われて、けっこう忙しい毎日を送っていることでしょう。今年の卒業式の後には、コロナ禍で中断していたコメンスメントパーティが久しぶりに開催されます。ご存じかもしれませんが、コメンスメント(commencement)とは、英語で卒業式を意味すると同時に「開始・始まり」を意味する単語でもあります。卒業とは、まさに新たな人生や生活の始まりということになるのでしょう。

あらためて、皆さんの人生の門出にあたって、幸多かれと祈ります。これから、本学で身につけた専門的知識や社会人基礎力を存分に発揮して、活躍されることを心より願っています。もちろん、社会に出て働くとなると楽しいことばかりではないでしょう。一人前の社会人となるまでには、まだそれなりの修業の期間が必要であると覚悟をきめて学び続けてください。

なお、皆さんには、仕事の他に読書、スポーツ、音楽、美術など何らかの趣味をもち、これらについても楽しみながら学ぶことを、お奨めします。前に、このブログで「心の贅沢」と題して書いた時にも強調したのですが、損得抜きに好きなことをやる時間はたいせつです。実は、社会を生き抜いていくうえで必要とされる、独創性、イマジネーション、バランス感覚などの力は、趣味や教養にかかわる「遊び」を通じて培われる面もあるように思うのです。

どうか、これからもお元気でお過ごしください。巣立っていく皆さんと再会するのは、私たち教職員にとって、大きな楽しみです。また、会いましょう。駿河台大学は、いつまでも皆さんを応援しています。