学会出張

学会で報告するために、熊本市に行ってきました。阿蘇の山々に囲まれた緑の多い文化都市とは聞いていましたが、たしかに伝統と近代的な要素が調和した魅力のある大都市でした。

熊本地震で被災した熊本城も復興が進んでおり、海外からも含めて、多くの観光客でにぎわっていました。

さて、私が参加・報告したのは、経営史学会の全国大会です。今回は、久しぶりに学会の懇親会も開催されたおかげで、旧知の先生方ともお話しする機会を持つことができ、楽しい時間を過ごしました。なお、学会名にある経営史の定義は難しいのでしょうが、要するにそれは、企業やそれと関連する団体や組織の活動、さらにはそうした活動を支えた人々の意思決定の過程などを検討する学問分野となります。

経営史では大量のデータを処理することを通じて、新しい発見を行うことことだけではなく、書簡や日記の丹念な検討などを通じて、歴史の中に生きた人々のさまざまな思いや価値観の変遷を追体験することも重視されます。今回の学会でも、さまざまなテーマについて、多様な分析手法に基づく興味深い報告がたくさんありました。また、私のささやかな報告についても、いくつかの有益なコメントをいただきました。今後とも、学会で受けた刺激を忘れずに、研究を続けていきたいと思います。

さて、12月に入り、今年も残すところあとわずかとなりました。暑かった夏も、今では嘘のように朝晩冷え込みがきびしくなっています。どうか、お体に気をつけて、年末の忙しい時期を、お過ごしください。少し気が早いかもしれませんが、よいお年をお迎えください。