新入生の皆さん、ご入学、おめでとうございます。駿河台大学教職員一同、皆さんを心より歓迎申し上げます。

さて、皆さんは、これからいよいよ大学生として、その一歩を踏み出すことになります。まずは、それぞれの分野の専門家である本学の教員たちの授業から、学問の奥深さや魅力を感じとってください。もちろん、大学で学ぶ学問は、すぐに解答の出るわかりやすいものばかりではありません。自分には歯が立たないと、勉強を投げ出したくなる時もあるかもしれません。

しかし、実際の社会で起こるさまざまな問題も、あるいは、人間の生き方や心の問題も、実はすぐに解答の出る簡単なものではありません。複雑な問題や難しい課題に応えようとして考え抜かれた学問であれば、当然その理解や学習にも時間がかかります。けっしてあせる必要はありません。気を長く持って学問と付き合い、学び続けていく姿勢が重要です。皆さんの人生は、まだ先が長いのです。

本学の校歌には、「知恵の旅人」という言葉が出てきます。皆さんは、真理を求めて知恵を磨く旅人になったのです。書物を読み、議論をし、体を動かし、移り行く時代の景色を眺めながら、教養を深め、専門性を身につけてください。これから始まる皆さんの旅が、楽しく、そして実り豊かな成果を生み出すものになることを、心から願っています。