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大河ドラマ「真田丸」ワンポイント解説(46)

2016/12/12その他

法学部教授 黒田基樹

 12月11日に放送された第49回は、慶長20年(元和元年・1615)4月29日の樫井合戦による大坂夏の陣の開戦から、5月6日の道明寺合戦、若江・八尾合戦までが扱われていました。信繁最後の戦いの前夜までということですね。

 物語も終盤となり、史実とフィクションの織り交ぜになっています。物語を終息させていくためですね。そうしたなかの一つが、信繁の妻・春(竹林院殿)と娘・梅、次男大八が、伊達政宗に預けられるという話。

 実際には、竹林院殿は、数人の子どもとともに、大坂落城後に同城を脱出するも、19日に紀伊浅野家に捕縛されています。この時に連れていた子どもとは、五女おしょうぶ・六女おかね、次男大八とみられています。その後は、父方の叔母婿・石川貞清に扶養されて、京都で暮らしています。

 またドラマでは、梅は春の子になっていますが、実際は、高梨内記の娘(「きり」)の子で、信繁の三女になります。彼女は後に伊達政宗の重臣片倉重長の後妻になります。その経緯については、落城時に拉致されたとするもの、戦死前に預けられたとするものがありますが、史料からみていくと、実際には拉致されたと考えられます。

 しかしドラマでは、あえて預けたという場合を採用しています。またドラマでは、梅を春の子として設定しているため、ここで春・大八ともども、伊達政宗に預けられたという場面を作っているのです。

 最後のシーンで、信繁と「きり」がようやく結ばれましたね。実際には、高梨内記の娘は、信繁の乳兄弟にして妾となり、三女梅・四女あぐりの母とみられています。信繁の戦死時まで生存していたのかどうかも確認されません。ただし梅が落城時に伊達軍に拉致されたことからすると、それらの子女と脱出を図っていたようにも思われます。

 信繁と「きり」との関係はどうなるのか、これは今回の脚本があがってくるまで私にも不明でした。どのようにするか、かなり悩まれていたようです。そして最終的にこのようなかたちになったようです。

 「きり」役の長澤まさみさんと「真田丸コンサート」で共演したのが2月のこと。その時には、「きり」はどうなるのか、全く決まっていませんでした。その時に、長澤さんと「どうなるんでしょうね」と話しをしていたのを思い出します。最後に信繁と結ばれたので、私としては「ホッ」としました。

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伊達家の小旗です。

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続いて陣幕です。

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