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学部・研究科レポート

2016.06.27

大河ドラマ「真田丸」ワンポイント解説(22)

法学部教授 黒田基樹

 6月26日(日)に放送された第25回では、天正19年(1591)の一連の事件、羽柴(豊臣)秀長の死去、千利休事件、秀吉嫡子鶴松の死去が扱われていました。そしてそれらがその後の羽柴(豊臣)家の行く末に大きな影響を与えていく様が描かれていました。それがこれからどのように描かれていくのかを、予感させるものとなっていましたね。

 さて、ドラマのなかで、秀長は「大納言様」と呼ばれ、秀次は「近江中納言様」と呼ばれていました。これまでも、秀長は「大和宰相様」次いで「大和大納言様」と呼ばれ、秀次も「近江宰相様」と呼ばれていたのを覚えていますか。「宰相」とか「中納言」「大納言」は朝廷における公家の官職で、彼らはそれらの官職に任官していたとともに、それに大和や近江など領国の名を冠して、そのように呼ばれていました。

 豊臣政権は、秀吉が関白であったことから、一門や有力大名を「公家」にして、序列化していたのです。「公家」というのは、天皇に対面できる身分をいい、従五位下・侍従以上の官位にあるものたちになります。侍従のあとは、少将・中将・参議(中国風の呼び名が宰相)・中納言・大納言・内大臣(中国風の呼び名が内府・だいふ)などと昇進していきます。

 「真田丸」では、そうした官名による呼称を採用することにしています。通称による呼称の延長ですね。当時の雰囲気が出るからです。これから誰がどのように呼ばれていくのか、注意して視ていただくのも面白いと思います。

 前回で北条氏が滅亡してしまいましたが、今回のおまけは北条家の幟旗です。できれば研究室に飾ることができたらなと思います。

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